カルテに記入をする男性の医師

朝、起き上がろうとしたら右側の腰が痛む、歩き始めたら右側の腰が痛む、こんな症状をかかえている人はいませんか。腰痛はひどくなると、日常生活に支障をきたす場合があります。今回は、腰の痛みが右側に現れる原因や対処方法を説明します。



腰の痛みが右側に?考えられる4大原因と対処方法とは


1)どんな症状が現れる?腰の痛みが右側に現れる場合の症状とは

どんな時に腰の痛みが右側に現れるかを観察してみましょう。

(1)動いた時に右側の腰が痛むという症状

立ったり座ったりするなど、動くと痛む場合です。歩き始めは痛みが無くても、歩く距離が長くなると痛みが出るとか、午後や夕方にかけて痛みが強くなる場合もあります。激しい運動をした時に右側の腰が痛む場合もあります。

(2)動きに関係なく右側の腰が痛むという症状

長時間座っていると痛む、長時間立っていると痛むという場合があります。横になって休んでいても痛みが治まらない場合もあります。

(3)腰痛と伴に現れる別の症状

腰痛と伴に痺れがある場合があります。発熱や吐き気を伴う場合もあります。

2)何が原因?考えられる主な4大原因とは

腰の痛みが右側に現れる場合、骨・筋肉・神経の障害と内蔵の病気を起こしている場合とがあります。

(1)骨盤のゆがみによる場合

歩き方の癖や、いつも右側の肩にカバンをかけている、足を組む癖があるなどで、骨盤に歪みが生じると右側の腰が痛む原因になります。

(2)神経の圧迫による場合

背骨の歪みや変形、背骨の骨折などにより脊椎の中から出てくる神経が圧迫されると、右側の腰が痛む原因になります。

(3)急激な負荷による筋肉の炎症による場合

重いものを持ち上げたり、激しい運動をしたりして筋肉の炎症が起こると右側の腰が痛む原因になります。

(4)内臓の病気がある場合

腎臓や胆嚢、婦人科系の病気でも右側の腰が痛む原因になります。

カルテを使って説明をする男性の医者

3)症状が続く場合は要注意!考えられる8種類の病気とは

骨・筋肉・神経の障害、内蔵のいろいろな病気により、腰の痛みが右側に現れます。

(1)椎間板ヘルニア

背骨と背骨の間にあるクッションのような組織が変形して起こる障害です。腰から足にかけての痺れと痛みが起こります。重いものを持ち上げたり、柔道・ラグビー・プロレスなどのスポーツをしたりなどでも起こす場合があります。20歳代〜40歳代など若くても発症します。

(2)脊柱管狭窄症

首の骨や腰の骨がずれたりすることにより起こります。腰の違和感や張り感があり、足の痺れや歩きにくさという症状が現れます。加齢による骨組織などの変性による場合が多く、高齢になって発症しやすい障害です。

(3)骨粗しょう症

骨がスカスカになってしまう病気です。背骨が弱くなっている所に、転んだり尻もちをついたりという外力が加わってつぶれてしまうと、背骨の中に入っている神経を圧迫して、痛みが出ます。腰が曲がったり身長が縮んだりします。

(4)遊走腎(ゆうそうじん)

内蔵の重みで腎臓が下がってしまう状態です。腎臓は左右に1つずつありますが、肝臓という重い臓器が右側にあるために右の腎臓が下がりやすく、そのために右側の腰が痛む原因になります。

(5)腎盂炎(じんうえん)

腎盂炎も左右に起こりますが、右側の腰が痛む場合は右の腎臓に炎症が起こっています。

(6)尿管結石

腎臓で作られた尿は尿管という細い管を通って膀胱に運ばれますが、そこに腎臓でできた石が流れてくると、激しい痛みが起こります。右の尿管に石が通ると右側の腰が痛みます。

(7)胆石

肝臓の下にある、胆嚢(たんのう)という胆汁を貯めておく袋に石ができると痛みます。脂っこいものを食べた時に胆嚢が縮むので、その時に右側の腰が痛み、吐き気を伴う場合もあります。

(8)卵巣腫瘍

女性の身体には卵巣が左右1つずつありますので、右の卵巣に障害が起こると右側の腰が痛みます。下腹部の痛みを伴う場合もあります。

病院のオフィスで会議をする医者

4)試せる応急処置とは?症状への6つの対処方法

右側の腰の痛みが続く場合は、症状だけでは原因が分かりませんので、整形外科などを受診しましょう。原因が骨盤のゆがみや背骨にある場合は、医師に相談しながら症状を和らげる対処をしましょう。

(1)安静にする

痛みが強い時には、無理に動かないほうがよいでしょう。横になって休む場合、ベッドや布団が柔らか過ぎると腰の重みで沈んでしまい、腰痛が悪化する場合があります。また、柔らか過ぎるベッドや布団は、寝返りしにくいために腰痛を起こす可能性もあります。

(2)ストレッチをする

同じ姿勢で長時間いると、関節や周囲の筋肉の血行が悪くなり固まってしまいます。デスクワークや立ち仕事などで同じ姿勢を続ける場合は、時々ストレッチして身体を動かしましょう。ただし、急に動くことや激しく動かすことは危険です。ゆっくりと呼吸しながら、ゆっくりと身体を動かしましょう。

(3)体幹を鍛える

腰痛がある場合は、体幹筋(いわゆるインナーマッスル)を鍛えるのが効果的です。腹筋や背筋を鍛えることも大切ですが、不適切な方法で行うと余計に腰を痛めてしまいます。腰痛があったり治ってきたりという時期の腹筋や背筋の鍛え方は、理学療法士・柔道整復師・マッサージ師などに相談しながら行いましょう。歩く運動が辛い場合は、自転車こぎでも体幹の筋肉が鍛えられます。

(4)コルセットを着ける

腰骨が骨折している、ずれているという場合は、コルセットを着けると良くなります。病院でコルセットを作った場合は、装着方法や装着する期間について、医師に相談しましょう。

(5)シップなどの薬を使う

痛む部位を、温めたり冷やしたりすることもよいでしょう。市販のシップ剤や、痛み止めの飲み薬を使用してもよいでしょう。痛み止めを飲む場合は、注意書きを良く読み、医師や薬剤師に相談しましょう。

(6)ストレスを軽くする

ストレスの蓄積も腰痛の原因となります。筋肉の炎症などによる腰痛が治っているにも関わらず、繰り返し腰の痛みを感じて、日常生活が困難になる場合があります。それは、腰痛を恐れるために脳が緊張しすぎていたり、ストレスが溜まっているために腰痛を感じ易くなったりしている脳の問題です。腰痛とストレスの関係は、2015年7月にNHKで放送された「腰痛・治療革命」という番組でも取り上げられましたし、日本整形外科学会と日本腰痛学会でも治療ガイドライン(指針)をまとめています。



今回のまとめ

1)どんな症状が現れる?腰の痛みが右側に現れる場合の症状とは

2)何が原因?考えられる主な4大原因とは

3)症状が続く場合は要注意!考えられる8種類の病気とは

4)試せる応急処置とは?症状への6つの対処方法