会議をする医者のグループ

くしゃみをきっかけに腰の違和感を覚え、数年経って激痛が走り入院になった人、学生時代に部活をしていて腰に違和感を覚え、デスクワークや長時間の乗り物での移動後に足にしびれが出た人、椎間板ヘルニアと診断されるまでにはいろいろな要因があるようです。

今回は、椎間板ヘルニア症状、また痛みを和らげる8つのポイントについて説明します。






椎間板ヘルニアの痛み4大症状!解消方法とは


1)椎間板ヘルニアとは何か

背骨は積み木のような骨が重なってできていて、その間にクッションとして挟まっている軟骨が「椎間板」です。軟骨である椎間板の中には、髄核(ずいかく)というゼリーのような部分があります。

ヘルニアとは「体内の臓器が本来おさまっている場所から脱出・突出した状態」です。椎間板ヘルニアは、重いものを持ち上げる・重みがかかりながらひねるなどの力が加わり、髄核が飛び出して背骨の後ろ側を通っている神経を圧迫して起こる病気です。

椎間板ヘルニアは、身体の重みを受ける腰椎(腰骨)で起きる場合が多いですが、ラグビー・プロレスなどのスポーツや長時間のスマホ操作などにより頚椎(首の骨)でも起こります。

2)椎間板ヘルニアの4つの症状

椎間板の髄核が飛び出して後ろを通る神経を圧迫すると、その神経が支配する領域が動きにくくなります。

しかし、実験によると神経が圧迫されているだけでは痛みがないことから、椎間板の損傷と炎症が痛みを起こしているという説もあります。

(1)痛み

重いものを持った時に、急に腰から片方の足に痛みが走ります。しばらく座っていたり立っていたりすると、腰から片方の足にかけて痛みが出る場合もあります。

咳やくしゃみをした時に、痛みが走る場合もあります。

(2)しびれ

片方の足先に向かいビリビリとしたしびれが出たり、足の感覚が鈍くなり触っても分からなかったりする場合もあります。

(3)筋力低下

歩きにくくなる、立ったり歩いたりしている時に膝がガクッと折れる、スリッパが脱げてしまうなどの症状があります。

(4)排泄障害

重症になると、排尿や排便の感覚が鈍くなったり、頻尿や便秘になったりする場合があります。

カルテを使って問診をする男性医師

3)椎間板ヘルニアの4つの原因

立つ・座るなどの日常生活で椎間板には、体重の2.5倍近くの圧力がかかります。
それに加えて、普段の姿勢や動作、体質や食事・喫煙などの様々な要因により、椎間板が傷つき髄核が飛び出すことにより発症します。

(1)過労

毎日重いものを動かす、腰に重さとひねりが加わる動きが多い、身体の疲れが取りきれないなどの過労により、椎間板が傷つきます。

(2)ストレス

ストレスは全身の筋肉をこわばり易くしてしまいます。また、ストレスは活性酸素を増やし、細胞を傷つけるために椎間板にも影響があります。

(3)身体の歪み

歩き方の癖や、いつも同じ側の肩にカバンをかけている、座っている時に片方だけの足を組むなどで、骨盤や股関節に歪みが生じると、やわらかい椎間板に負担がかかります。

(4)栄養不足

椎間板は軟骨組織なので、カルシウムやたんぱく質が少ない食事をしていると、椎間板が減ったり弾力を失ったりします。

4)椎間板ヘルニアの5つの治療法

椎間板ヘルニアは、必ず手術しなければいけないというわけではありません。注意して生活すれば、自然と治ることが分かってきました。

(1)安静

痛みがある時には、とにかく安静です。病院でコルセットを着けることをすすめられる場合もあるでしょう。
また、入院してけん引や低周波治療を受けることもあります。

(2)身体の歪みを治す

痛みがおさまったら、身体の歪みを治しましょう。理学療法士やマッサージ師に施術してもらうとよいでしょう。

施術後と同時に、自分でも体操をする・カバンを両方の肩に同じ時間かけるなど、歪みを起こさないようにする必要があります。

(3)鎮痛薬

調子の悪い日には無理せずに、痛み止めの薬を飲んだり湿布を貼ったりして、安静にしましょう。

(4)硬膜外ブロック

背中から腰骨に向かって針で薬剤を入れる治療です。炎症を起こしている部分に、副腎皮質ステロイドという薬剤を注射します。

(5)6種類の手術

痛みが酷く療養に長期間かかることが予想されたり、排便や排尿に障害が起こったりした場合には、手術が必要になります。
手術には6種類あり、健康保険が適応されないため自費になるものもあります。

・後方椎間板切除術

背中を切開して飛び出した髄核を切除する手術

・椎間固定術

金属などで骨を固定する手術で、後方椎間板切除術と同時に行う

・PLDD

レーザー治療

・MED

背中を切開して内視鏡を見ながら髄核を摘出する手術

・PELD

背中か脇腹に直径7mm程度穴をあけて細い内視鏡や専用の器具を使い、髄核を摘出する手術

・enSpire経皮的椎間板粉砕切除術

エンスパイヤーという特殊な針で髄核を削り取る手術

Stethoscope in hands

5)椎間板ヘルニアの8つの予防方法

(1)負担がかからない動作

背中や腰を丸めて前かがみにならないようにしましょう。床など低い位置から物を持ち上げる時には、背骨はまっすぐのまま膝を曲げて膝から立ち上がる。

(2)よい姿勢

長時間同じ姿勢を取らないようにしましょう。座る時には、背筋がしっかりと伸びるようにするとよいでしょう。

スマホを使う場合には、スマホを目の高さに持ち上げるなどして、首の後ろに負担がかからないようにしましょう。

(3)腹筋や背筋を鍛える

腹筋・背筋を鍛えると自分の筋肉がコルセットの役割をしてくれます。

(4)関節や筋肉のストレッチ

腹筋・背筋など体幹筋と腰回りや股関節のストレッチをしましょう。筋肉を柔軟に保つと血行が良くなり、背骨や椎間板にかかる負担を軽くできます。

(5)禁煙

タバコは全身の血流を悪くして、椎間板を傷つけます。

(6)体重コントロール

体重が重くなると、腰骨と椎間板にかかる圧力が高くなります。

(7)足にフィットする靴

作業に適した靴を履くことはもちろんですが、自分のサイズの合った靴を履きましょう。

(8)ストレスを溜めない

しっかり食べる、不規則な生活を避けるなどして、ストレスを溜めないようにしましょう。






今回のまとめ

1)椎間板ヘルニアとは、背骨の間にある椎間板という軟骨の髄核という中身が飛び出してしまう病気です。

2)椎間板ヘルニアの症状は、痛み・しびれ・筋力低下・排泄障害です。

3)椎間板ヘルニアの原因は、過労・ストレス・身体の歪み・栄養不足などです。

4)椎間板ヘルニアの治療法は、安静・身体の歪みを治す・鎮痛薬・硬膜外ブロック・手術があります。

5)椎間板ヘルニアの予防方法は、動作や姿勢に注意する・腹筋や背筋を鍛える・関節や筋肉のストレッチ・禁煙・体重コントロール・足にフィットする靴を履く・ストレスを溜めないなどです。

以上が今回の記事の内容となります。今回の記事で椎間板ヘルニアの痛みが軽くなるようお役に立てれば幸いです。