背中の施術を行う男性の整体師

頭が痛いと自然とこめかみを揉むように、目が疲れたら目頭を押さえるように、私達は無意識のうちにツボで体の不調を治そうとしています。

ツボは体中に存在し、それぞれ臓器と繋がっています。今回は、数多く存在するツボの中から腰痛に効果が期待できるツボについてお伝えします。






腰痛に効くツボ6選!効果的な2つの理由とは


1)腰痛の5つの種類

(1)加齢による3つの腰痛

・変形性脊椎症

腰に鈍い痛みや強張りを感じます。立ち上がるときや寝返りで症状が強く表われることが多く、最初が最も痛く徐々に痛みが緩和していくことが特徴です。

椎間板の水分が減少して弾力がなくなることで、脊椎が変形して周囲の神経を刺激することで痛みが生じます。

・脊椎骨粗鬆症

腰から背中にかけて痛みを感じることが多く、なかなか痛みが取れないことが特徴です。重症になると背が低くなったり丸く曲がることがあります。 骨の成分が抜けて骨量が減りスカスカの状態になるため、小さな力で圧迫骨折を起こします。

・椎間関節症

腰椎の関節が炎症を起こしていることが原因です。朝の起床時に最も強く症状があらわれ、なかなか起き上がることができません。起き上がって活動を始めると、徐々に痛みを感じなくなります。

(2)脊椎の異常による3つの腰痛

・脊椎分離症

腰に痛みを感じ、しばしば下肢に痛みや痺れが表われます。同じ姿勢を長く続けていると症状が強く表われる特徴があります。 椎弓(腰椎の後部)が骨折(断裂)して脊柱が不安定になるため起こります。

・脊椎すべり症

脊椎分離症と同様の痛みで、椎骨の一部がズレて腹側に移動し神経を圧迫するため下肢にも痺れや痛みが出ます。

・脊柱管狭窄症

立ち上がって腰を伸ばすと痛みを感じます。長く歩くと腰から足の裏にかけて痺れや痛みの症状があらわれ、歩けなくなることもあります。 脊柱管の内径が狭まり、中を通っている神経や血管を圧迫することによって起こります

(3)筋肉・神経損傷による腰痛

・腰痛症

中腰でものを持ち上げようとしたときに突然発症するものは「ぎっくり腰」と呼ばれます。腰の痛みがあってもレントゲン写真からは異常の原因を断定することができません。

前にかがんだり寒いところに長時間いるときに、症状が強く表われることが特徴です。重い痛みが続き、慢性化する場合もあります。 関節の筋肉や神経に強い負荷がかかったり、過度の緊張や疲労によって起こります。

運動不足や肥満、ストレスによる血行不良で筋肉疲労を起こすこともありますが、このタイプの腰痛はストレッチやツボ指圧で痛みを改善することが期待できます。

(4)椎間板障害による腰痛

・椎間板ヘルニア

腰から足の爪先にかけて、痺れや痛みが表われます。痛みで真っすぐに立てないことも多く、重症になると排尿障害を起こします。

弾力を失った椎間板の髄核が外に飛びだして、神経を圧迫することで起こります。加齢による場合と、運動や労働で過度の負荷が掛かった場合が考えられます。ツボの刺激で痛みを軽減させることが期待できます。

(5)5つの内蔵疾患による腰痛

内臓の疾患によって腰の痛みが症状として表われる場合もあります。内臓疾患が疑われる場合は、早急に医師の診断を受けるようにしてください。

・泌尿器系疾患

腎臓結石、尿路結石、膀胱炎、腎盂炎、前立腺肥大症

・消化器系疾患

胃潰瘍、胆石、胆嚢炎、胆管炎、十二指腸潰傷

・循環器系疾患

腹部大動脈解難、閉塞性動脈硬化症

・女性特有の疾患

子宮筋腫、卵巣膿腫、月経困難症

・一般的な疾患

風邪、インフルエンザ

Stethoscope in hands

2)ツボ押しが腰痛に効果的な2つの理由

(1)血行をよくする

筋肉に負担がかかり疲労が蓄積され、腰周辺の筋肉が硬くなってしまうことで慢性的な腰痛がおきます。筋肉が硬くなると、血管が圧迫され血液循環が悪くなり、酸素や栄養分が筋肉に十分に供給されません。

無意識に腰を押したくなるのは筋肉が硬くなっている状態なのです。ツボを刺激することで神経の流れがスムーズになり、全身の血液循環が良くなりることで痛みを軽減することができるのです。

(2)ツボは各臓器の連絡窓

内臓や器官をつなぎ、各々の働きを伝える通り道を「経絡」と言います。経絡の通り道のポイントとなるところがツボ(経穴)です。ツボは経絡の要所であるとともに、内臓・器官と体表部(皮膚)との連絡窓としても機能しています。

内臓や器官に不具合が生じると、経絡を通じてツボにその情報が送られ、痛みやコリとなって不調のサインを発信します。

こうしたサインに応えてツボに刺激を与えることで、血液の流れや経絡の働きが良くなり、内臓・器官の活動も本来の働きを回復することにつながります。

3)腰痛に効くツボ6選

(1)腰腿点(ようたいてん)

このツボは運動中に腰を捻って腰痛が起こった場合やぎっくり腰の応急処置として用いてください。手の甲の人差し指と中指の骨の分かれ目の中央、薬指と小指の骨の分かれ目の中央、それぞれを親指と人差し指で中指の骨をはさむようにもみます。

腰の右側が痛む時は右手、左側が痛む時は左手、腰全体が痛む時は両方の腰腿点のツボに痛みを感じるので、痛みを感じる方の手を中心にもみましょう。

1日に2~3回、同じ場所を1~2分程度行うとよいでしょう

(2)腎兪(じんゆ)

ウエストの背中側、一番くぼんでいるところで、背骨から左右に指2本外側に位置しています。刺激することでその周囲の血流をスムーズにすることができ、こわばった筋肉を和らげ腰痛の痛みの改善にも効果を発揮します。

さらに腰部周辺の血流が改善されることにより、子宮や卵巣といった女性の生殖器の機能を向上させます。

親指で腎兪を押しながらゆっくり回して刺激します。慢性の腰痛には、この腎兪にカイロを貼って温めると痛みがやわらぎます。

(3)崑崙(こんろん)

体内の血の巡りを良くする作用があるツボで、足首の外くるぶしとアキレス腱の間、へこんだ部分の中心にあります。

親指以外の指で足首をつかみながら、親指の先で崑崙をやさしく刺激します。2~3秒押して離す刺激を3~5分繰り返します。

腰痛がある人は崑崙周辺が腫れていることがあるので、痛みを感じる手前の強さで刺激しましょう。

(4)照海(しょうかい)

足の内側のくるぶしの下端から、真下に指一本分ほど下がったところのくぼみにあります。仙骨周辺や骨盤の奥が痛む、慢性化した腰痛に効果が期待できます。

ひざを立てて座り、ツボを親指の腹で押さえ、ほかの指で足首をつかみます。3~5秒押さえてはゆるめるを3~5分続けます。

(5)中封(ちゅうほう)

足関節の背面中央あたり。やや内側のくぼみ。内くるぶしの前のくぼみです。前屈みや中腰の姿勢になった時に、背中の真ん中あたりが痛む場合に効きます。

親指をあて、3~5秒押してからゆっくり離します。それを3~5分繰り返しましょう。

(6)天枢(てんすう)

おヘソの両脇から指二本分外側にあり、胃下垂や便秘など消化器系の胃腸の症状のほか、膝や腰痛、足のむくみなどにも効果があると言われています。

弱めの力でやさしく指圧し、その周辺もマッサージします。息を吐くのに合わせて数回繰り返して下さい。

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4)ツボ以外の腰痛改善の4つの方法

(1)体の歪みを正す

骨盤や背骨に歪みがあると、体全体の筋肉のバランスが崩れ、腰への負担も大きくなります。筋トレやストレッチなどで歪みを正すことが腰痛を改善させるためには大切です。

また、姿勢が悪いことで歪みが大きくなり、腰痛を悪化させてしまいます。

(2)腰痛ベルト・コルセット

腰痛ベルトやコルセットは腰痛のときに体を支える筋肉や背筋の働きを助け、痛みの出る姿勢をとらないようにさせるものであり、腰に不安を覚える人は、腰痛ベルトやコルセットを必要に応じて装着するようにします。

常に装着していると、筋肉が弱くなってしまい、反対に腰にとってよくありませんので、必要なときだけ装着するようにするとよいでしょう。

(3)寝具の見直し

朝起きたときに腰に痛みを感じる場合は、寝具が合っておらず、寝ながらにして腰に負担をかけている可能性があります。
適度に硬さのあるマットレスや、高すぎない枕を使用し、腰や頚椎に負担がかからないようにするとよいでしょう。

(4)温める

体が冷えると血流が滞り、筋肉が固まってしまい腰痛に繋がります。
冷たい飲み物や体を冷やすことは極力避け、腰周りや下半身を冷やさないようにしましょう。

5)日常生活での腰痛の5つの予防ポイント

(1)体の歪みを意識する

足を組んだり、頬杖をついたり、片側に重心を傾けて立ったりといった日常のちょっとしたクセで背骨や骨盤の歪みが生じます。

体の左右の筋肉が均等に使われるよう、日頃から意識した行動をとることが予防に繋がります。

(2)体を冷やさない

体を冷やすことは全身の血の巡りを悪くし、筋肉や靭帯を硬くしてしまいます。
冷たいものばかり摂ることを避け、体の中から温めて冷えを解消すると腰痛予防に繋がります。

(3)よい姿勢を保つ

長時間のデスクワークなどで猫背を続けるなど姿勢がよくないと腰に負担をかけて背骨のS字カーブを崩してしまいます。よい基本姿勢を身につけ、常に保つことを心がけて座りましょう。

(4)ストレス解消と入浴

精神的なストレスも長引く腰痛の原因であるといわれています。

40℃ぐらいのぬるめのお湯にゆったりと入浴することは、血行をよくして筋肉の緊張をほぐし腰痛を改善するとともに、日常のストレス解消のためにもよいでしょう。

痛みがなければお風呂上がりに腰周辺の筋肉をほぐすストレッチもおすすめです。

(5)簡単な筋トレ

腰に痛みがないときには、腰を支える筋肉を強化するトレーニングが腰痛予防になります。腰を支える筋肉を強化し柔軟性を高ることは姿勢を矯正する効果もあります。

うつ伏せ寝の姿勢から、脚をつけたまま状態をゆっくり持ち上げて反らす体操はお尻の筋肉と背筋を強化します。3~5回を1セットとし、一日数回行うのがよいでしょう。






今回のまとめ

1)腰痛にはいくつかの要因があり、自分の腰痛のタイプを把握することが大事

2)血行をよくするツボを刺激することで、腰の痛みを和らげることができる

3)ツボは毎日刺激することで、異常や不調のサインに気づくことができる

4)ツボでは改善できない痛みは、病院などで原因を見つける

5)体のゆがみと血行不良が腰痛の大半の原因になっていることから、日常生活で改善することが可能である

ツボは体中にあり、世界保健機関であるWHOによっても361箇所の有効性が確認されています。

簡単に探せるツボもあります。腰痛改善と予防を目的に、日頃から刺激する習慣をつくってみましょう。