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腰の病気やケガの一つに腰椎圧迫骨折というものがあります。

骨折については知っていると思います。しかし圧迫骨折となると、どんなものか知らない人も多いのではないでしょうか。

今回は、腰椎圧迫骨折の症状原因、治療法についてご紹介します。






腰椎圧迫骨折の3つの治療法!予防方法とは


1)腰椎圧迫骨折とは

腰椎圧迫骨折には、骨粗しょう症が大きく関係してきます。

骨には新陳代謝があり、古い骨は壊され新しい骨がつくられます。この循環がうまくいっていれば良いのですが、何かの原因で循環がうまくいかずに、急に古い骨が多量に壊されはじめ、新しい骨が作られない状況になると、骨はスカスカになってしまいます。

この症状を骨粗しょう症といいます。骨量は20代でピークを迎え40代後半まで一定です。この骨量は50代から減少しはじめます。骨量減少の原因は加齢と女性ホルモンです。

骨粗しょう症に女性が多いのは、女性ホルモンのエストロゲンが関係しているからです。女性は閉経後、骨を壊す働きを抑えるエストロゲンが減少します。そのため、女性は男性に比べ骨粗しょう症になりやすくなります。

また、思春期に大幅に増える骨量が無理なダイエットで、充分に作られていないと将来骨粗しょう症になりやすくなります。

患者数は多くありませんが、加齢も原因の一つですから高齢になれば男性も骨粗しょう症になる可能性があります。

腰椎圧迫骨折は、骨粗しょう症の患者の椎体という骨が潰れるように骨折することをいいます。

腰椎圧迫骨折は転倒や重いものを持つと生じやすいといわれています。

しかし、本人でも気がつかないうちに圧迫骨折をおこすこともあります。その場合、背が縮んだり背中が丸くなるので、他人に指摘されてはじめて気がつくようです。

2)腰椎圧迫骨折の症状と治療法

(1)症状

腰椎圧迫骨折の症状はほとんどありません。

時間が経ってからしつこい腰痛に悩んで病院へ行くと、骨粗しょう症と腰椎圧迫骨折を告げられることが多いようです。

(2)3つの主な治療法

消炎鎮痛剤

痛みが起きている場合は、消炎鎮痛剤を使って安静にします。

コルセット

腰椎圧迫骨折を起こしている部分にはギプスで固定するか、コルセットを使うこともあります。

安静期間が長い場合、筋力が落ちるので患者が高齢であると寝たきりになったり、認知症の症状が出ることがあるので、痛みが落ち着いてきたら身体を動かすように指導します。

しかし、ギプスやコルセットで固定する保存療法を行った患者の80%は、固定した椎体の変形が進むといわれています。

椎体形成術

一定期間行った保存療法では効果が出なかった場合、潰れた椎体を整復して医療用セメントや人工骨を挿入する「椎体形成術」という手術を行います。

この手術により、痛みの軽減と悪くなった姿勢が矯正されます。1回の手術で形成できる椎体は1個だけで、入院期間は2週間から3週間程度です。

手術は全身麻酔で行われます。皮膚を切開する方法と特殊な針を挿入して行う方法があります。

圧迫骨折を起こした椎体内に特殊な針を入れて、バルーンを膨らませて一時的に潰れた椎体を広げます。椎体内に液状の医療用セメントを注入します。15分程度で固まったセメントを椎体の元の形に復元します。

この手術はリスクも含め問題点が多くあります。

まず、専門の研修を受けた医師でないとできません。また、合併症にも対応できる医療機関でないと行えないため、手術を受けられる医療機関が限られています。

手術を希望する際には、医師や医療設備、手術のリスク等を十分に検討する必要があります。

カルテに記入をするドクター

3)腰椎圧迫骨折4つの予防法

(1)骨密度を測る

早い人は50代から骨密度が低下します。測定は簡単ですので、定期的に測定し、骨密度が低下したら食事を見直したり、医師に相談して予防治療を受けましょう。

(2)食事を見直す

タンパク質、ビタミンD、カルシウムを意識的に摂るようにしましょう。タンパク質は肉類、魚類、卵、乳製品、大豆に含まれています。

カルシウムは牛乳やチーズ、納豆、大豆、モロヘイヤ、チンゲン、菜小魚、うなぎ、大根の葉、春菊などに含まれています。

ビタミンDはシイタケなどのきのこ類やサケなどの魚類に含まれています。

(3)散歩をする

骨を作るには日光浴も大切です。午後は日差しが強いので、午前中のやわらかい日差しの中を散歩しましょう。骨粗しょう症になっている方は運動をすると骨折してしまうことがあるので、医師と相談して運動をするようにしましょう。

(4)予防治療

骨密度が低下してきたら予防治療を受けましょう。投薬治療で骨密度の低下を防ぐことができます。

処方される薬は主に下記の4つです。

ビスホスホネート製剤

骨を壊す細胞に作用するもの

SERM

女性ホルモンのエストロゲンと同様の作用があるもの

活性型ビタミンD3製剤

カルシウムの吸収を促進して骨量を増やす作用があるもの

テリパラチド注射剤

重度の骨粗しょう症に効果があるもの

以上のよな薬が考えられます。どの薬にも副作用がありますので医師とよく相談して服用をしてください。






今回のまとめ

1)腰椎圧迫骨折とは骨粗しょう症の人が、椎体という骨が潰れるように骨折すること

2)腰椎圧迫骨折は痛みがないことがあり、治療法には保存療法と椎体形成術

3)腰椎圧迫骨折の予防法は骨密度の測定、散歩、食事、予防治療