健康な食事のレシピを考えるドクター

日常の食卓に、なかなか取り入れられないのがカルシウムで、日本人のカルシウム不足は深刻化しています。
また今後高齢化社会が進むにつれ、高齢者の骨粗鬆症も増える事が懸念されています。

今回は、骨粗鬆症の元になる腰痛予防、カルシウムが含まれている食材や正しい摂取の仕方や効果などについてお伝えします。






カルシウム食材ベスト5位!4つの摂取効果とは


1)カルシウムが欠乏する4つのデメリット

(1)腰痛、骨粗鬆症の危険

骨の中のカルシウムが不足によって、骨から解け出したカルシウムが筋肉に蓄積し、筋肉がこわばった状態になることによって、肩こり、そして骨粗鬆症に繋がる腰痛を起こしやすくなります。

過度なダイエットやお菓子の食べ過ぎなどで、若い世代の方でもカルシウム不足が懸念されています。

(2)生活習慣病との関連

カルシウムが不足しても、体内ではカルシウムを一定に保つように、人間の身体は出来ています。

しかし、カルシウム不足になると、普段は骨を形成しているカルシウム成分が、血管や軟骨など様々な部分を補おうとするために、血圧が上がって高血圧になったり、血液の循環を悪くするために、動脈硬化を引き起こす事もあります。

(3)成長期の発育の問題

育ち盛りの子供さんには、どんな食事でも気をつけなければなりませんが、カルシウム摂取も大切なもののひとつです。

成長期にカルシウムが不足すると、骨の発育に直接的な問題が起こります。

(4)感情障害の問題

カルシウムの不足により、体内の筋肉などへの肉体的トラブルが生じて、それにより心がイライラしたり、感情が不安定になりがちになる問題があります。

2)カルシウム摂取の4つの効果

(1)骨粗鬆症の予防効果

カルシウムを効果的に摂取する事で、骨の形成を保つ事が尚且つ骨格のバランスをも保てる為、骨粗鬆症の予防効果になります。

特に高齢者の方、中でも女性の方に多い病気なので、年齢を重ねる毎にカルシウムをバランスよく摂取する事が大切です。

(2)高血圧などの予防効果

カルシウム不足による血中へのカルシウムの流出は、その血液の中でカルシウムが固くなってしまいます。

カルシウムを効果よく摂取することで血中へのカルシウム流出を防ぐ事が出来、高血圧や生活習慣病の予防になります。

(3)筋肉に対する効果

カルシウムの摂取は、筋肉の緊張を和らげる作用があります。よって必要なカルシウムを摂る事によって、筋肉のこわばりなどを予防する効果があります。

(4)イライラに対する効果

カルシウムの摂取不足による身体的不調からの情緒不安定を避けるだけでなく、神経に直接働きかける作用が含まれている事で、カルシウムの摂取でイライラを治める効果があります。

3)カルシウムの5つの種類

(1)炭酸カルシウム

一般的によく知られているカルシウムの種類です。

水に溶けやすいというのが特徴で、例えば温泉の成分であったり、文具品やプラスチック、ゴム類などの身近な家庭用品にも使われています。

(2)乳酸カルシウム

栄養剤や、サプリメントなどの他、医薬品にも使われるのが乳酸カルシウムです。食品によく使われているカルシウムの種類といえるでしょう。

乳酸カルシウムは、適切に摂る事が効果的で、人間の身体にもダメージが少ないものです。

(3)リン酸カルシウム

主に化学洗剤やなどの成分には、リンが含まれています。

また、人間の歯を形成しているのはリン酸カルシウムですし、近年では妊娠した際の男女産み分けの際にも活用される成分です。

(4)水酸化カルシウム

広く知られていますが、こんにゃくの凝固剤に使われているのは代表的です。また調味料の生成にも使われます。

栄養剤関係には殆ど使われているものではありませんが、他にはセメント関係などにも使われます。これは生石炭から水酸化ナトリウムが作られる事が挙げられるからです。

(5)塩化カルシウム

水に溶けやすく、熱を溶解したり、吸湿力があるので、保湿剤や融雪用に使われます。食品関連については、用途が限られており、必要不可欠な場合でのみ使用が認められています。

チーズを削る女性

4)カルシウムの食材 ランキング

(1)野菜

切り干し大根(540)大根の葉(220)水菜(200)かぶの葉(190)小松菜(150)

(2)乳製品

プロセスチーズ(630)カマンベールチーズ(460)アイスクリーム(140)ヨーグルト(120)牛乳(110)

(3)豆類

えんどう豆(1300)油揚げ(300)がんもどき(270)厚揚げ(240)豆腐(120)

(4)魚介類

干しエビ(7100)いわし(970)わかさぎ(450)ししゃも(350)しらす干し(210)

(注:食材100gあたりのカルシウム含有量、単位はmg)

5)カルシウム摂取の4つのポイント

(1)一日の摂取量の目安のポイント

普通の成人(20〜69歳)の一日当たりの理想摂取量はおおよそ600mgとなっています。しかしカルシウム不足による生活習慣病になってしまったり、骨粗鬆症などの病気を抱えている場合は、そのおおよそ倍の1000〜1500mgの最低摂取量が必要とされています。

また、年齢を重ねる事に骨は弱くなるので、高齢者はより多く、2000mg前後のカルシウム摂取が必要になってきます。

女性は、ホルモンバランスの低下により骨粗鬆症にかかりやすいとされているので、多めに摂ることがよいでしょう。

(2)カルシウムを効率よく摂る為のポイント

ただカルシウムを多く含んでいる食材をを摂っていても、体内に吸収されるカルシウムの量には違いがあります。食事においては勿論バランスのよい食事は勿論ですが、カルシウムを効果的に摂る為には、マグネシウムを含む食品と併せて摂る事が理想的です。

一般的にはカルシウム:マグネシウム=2:1とされています。マグネシウムを多く含む食材は、主にわかめ、のり、納豆、とろろ昆布などが挙げられます。

また、ビタミンDを含む食材も効果的とされています。特に女性は美容にも良いものですので、理想的といえます。ビタミンDは主にしいたけなどのきのこ類、きくらげや、鮭などの魚類に多く含まれています。

(3)一日の中でのカルシウムの摂取ポイント

カルシウムを含む食材を摂るだけではなく、より吸収率を上げる為には、適度な運動も必要です。例えばウォーキングなど適度な運動はカルシウムで形成される骨や筋肉の形成を活発にします。また、十分な睡眠も必要です。

それと同時に、一日3食の中では夕食にやや多めにカルシウムの多い食材を取り入れ、十分な睡眠を摂る事によって、寝ている間に体内でカルシウムが形成されやすくなります。

(4)疾患を持っている方のサプリ使用のポイント

どのサプリメントでもそうですが、忙しい社会生活を送っていると、なかなか食品では必要な成分を取り入れることが出来ず、サプリメントを飲む場合もあるかもしれません。

ただし、何かしらの疾患を持っていて、普段から薬を飲まれている場合は、サプリメントとの飲み合わせに危険が生じる場合があるので、事前に薬剤師さんなどに相談しましょう。

6)骨粗鬆症予防のその他のポイント

骨粗鬆症は主に骨密度の低下によって引き起こされます。カルシウムを効果的に摂る事と運動、睡眠は勿論ですが、女性ホルモンの低下、生活習慣病、過度なダイエットなどによる原因もあります。まずは、これらの「骨粗鬆症予備軍」に気を付ける事が第一です。

また、腰痛が慢性化した時も注意が必要です。必要に応じて負担のかからない腰痛予防の体操をしたり、筋肉の緊張や血行が鈍くなるのを和らげる事も、普段から心がけた方が良いでしょう。






今回のまとめ

1)カルシウム不足は、骨粗鬆症だけではなく生活習慣病や情緒不安定の原因にもなります。

2)骨粗鬆症の予防には、より高齢になるほどカルシウムの食材摂取が効果的です。

3)カルシウムを多く含んでいる食材を、魚、野菜、豆類と言ったように、バランス良く摂る事が大事です。

4)カルシウムの食材を摂ると同時に、マグネシウム、ビタミンDの含まれた食品を併せて摂る事で吸収率が上がります。

5)カルシウムを摂取する事による予防の他に、適切な運動、十分な睡眠を心がける事が必要です。