患者の腰のストレッチを行う整体師

尾てい骨はおしりの部分にある骨で、座りがちな生活や仕事を行っていることが多い現代人にとっては痛みが生じやすい部位です。今回は尾てい骨の役割や尾てい骨が痛い場合への原因、そこから考えられる病気など、尾てい骨にまつわる知識をお伝えします。






尾てい骨が痛い?疑うべき4種類の病気と治療方法とは


1)尾てい骨の役割とは?

人間の背中の部分を通り、人間の体を支えているメインの骨の1つに脊柱というものがあります。この脊柱のおしり側にある端の部分を尾てい骨と呼びます。

(1)かつての役割

尾てい骨はかつて人間にあったしっぽの一部だったと考えられています。それが人間の進化の過程の中で退化していき、尾てい骨という痕跡器官として残っています。

(2)現在の役割

現代の人間の尾てい骨は痕跡器官と呼ばれるため、何の役割も担ってないと思われがちですが、実は筋肉と接続していますので、動くことが可能です。主に動くのは女性の分娩の際です。

2)何が原因?尾てい骨が痛い場合の主な4つの原因とは

(1)分娩

尾てい骨は身体の内側に湾曲しているため、出産の際は産道を開けるために反るような形となります。産後に尾てい骨あたりに痛みを感じるのは、この尾てい骨の活動が原因と言われています。

(2)打撲

いわゆる「しりもち」などで尾てい骨を打撲すると、尾てい骨に痛みが生じることがあります。軽度のものから尾てい骨が歪んで便通に影響する深刻なケースもあります。

(3)腫瘍

打撲や分娩などがないにも関わらず、尾てい骨に痛みが感じられる場合は周辺部の腫瘍が考えられます。

(4)神経

姿勢の悪化などで神経が圧迫され、尾骨神経というところが刺激を受けて痛みが生じることがあります。

3)症状が続く場合は注意!考えられる4種類の病気とは

(1)尾骨痛

主に分娩や腫瘍の圧迫で起こるとされる痛みです。尾てい骨の辺りに強く焼けるような痛みを感じることが特徴です。座ったり歩いたり、下肢に関わる動作で痛みを感じます。

(2)尾てい骨打撲

尾てい骨が繰り返しの強い衝撃で打撲状態になると、痛みが生じるようになります。後遺症としての尾てい骨の歪みは便秘症などの他の疾患に繋がることもあります。

(3)尾骨神経痛

尾骨や腰部に痛みを感じる神経痛です。基本的には神経ブロック注射などの保存療法で解決しますが、尾骨の大きな歪みが原因など、深刻な場合は手術療法も考慮されます。

(4)ガン

尾骨神経痛が実はガンだったというケースもあります。いわゆる「悪性の神経痛」と呼ばれるもので、検査によってしか発見できないため、注意が必要です。

Gynecologist analyzing tests results

4)試せる処置はある?痛みへの対処方法とは

(1)早急に病院へ行く

尾てい骨に痛みを感じる場合、ストレッチや姿勢を変えるなどの対処法が痛みを悪化させることもあるため、まずは受診して尾てい骨周辺の検査を受ける必要があります。思いのほか深刻なケースもあるため、痛みを感じたらまずは病院へ行きましょう。

(2)姿勢を変える

病院の検査で特に異常なところが見つからなかった場合は、尾てい骨の痛みに負担をかけない姿勢を続け、痛みが取れるのを待つことになります。椅子にもたれたり、深く腰掛けるとちょうど尾てい骨あたりに大きな負担がかかります。このような姿勢は避け、症状に応じて痛みの弱い姿勢を探し、安静にすることが大切です。

(3)整体・カイロプラクティック

骨に関する治療を専門とするところは整形外科以外にも、整体やカイロプラクティックが挙げられます。これらも病院での検査で大きな問題がなく、医師に確認をとった上で行うことが必要です。

5)どんな治療が行われる?可能性のある治療方法

(1)安静

特に検査で異常が認められなかった場合は、尾てい骨に負担のかからない姿勢の継続で痛みが治まっていきます。

(2)ブロック注射

尾骨神経痛においてよく使われる治療法で、神経痛がガンのような悪性でない場合、ブロック注射による治療を行います。痛みが慢性的な場合は、鎮痛剤の併用も考慮されます。

(3)手術療法

尾てい骨の痛みそのもので手術を行うほど重篤なケースはあまりありませんが、尾てい骨の歪みがあまりにも酷い場合や、ガンなどの悪性の神経痛であった場合に行われる治療法です。痛みの原因に応じて手術の方法や費用も様々になります。

6)日常生活から改善を!尾てい骨が痛い症状への予防方法

(1)姿勢

座りがちな姿勢を継続していると、尾てい骨に必ずといっていい程負担がかかります。適度に歩いたり、クッションを利用するなど工夫し、また、座っている時もなるべく背筋を伸ばした姿勢を心がけましょう。

(2)転倒への注意

尾てい骨の打撲は、しりもちや階段からの転倒など、日常で転んでしまうことで起こります。急いで階段を上り下りしない、不安定な道は足元に気を配るなど、少しの注意で転倒を防ぐことが大切です。






今回のまとめ

1)尾てい骨の役割とは?

2)何が原因?尾てい骨が痛い場合の主な4つの原因とは

3)症状が続く場合は注意!考えられる4種類の病気とは

4)試せる処置はある?痛みへの対処方法とは

5)どんな治療が行われる?可能性のある治療方法

6)日常生活から改善を!尾てい骨が痛い症状への予防方法

尾てい骨は痕跡器官として軽視されがちな骨の一つですが、特に座るという日常的な動作に大きく関連しており、また、転倒や出産など、誰でも経験するようことで痛みが生じるものでもあります。日ごろの姿勢や足元に気をつけながら、尾てい骨に異変を感じたらすぐに病院へ行くことが大切です。