腰の施術を行う女性の整体師

急にとてつもない腰の痛みに襲われたことはありませんか。何気ない普段の生活の動作でも強烈な痛みを伴うぎっくり腰になる可能性は誰しもが持っています。

一度やるとクセになるといわれるぎっくり腰。今回は「ぎっくり腰」の症状治療法、予防のポイントをお伝えします。



ぎっくり腰への5つの治療法!4つの予後とは


1)ぎっくり腰の7つの症状

ぎっくり腰の痛みの程度や症状は人それぞれといわれていますが、共通するのは、動作に伴い痛みが出ることです。

(1)動作時に激痛

動作の瞬間に腰に激痛が走り、動くことが困難になってしまいます。表情が歪んでしまうほどの痛みです。動作と痛みが同時に起こることがぎっくり腰の特徴です。

(2)時間の経過とともに悪化

最初は違和感程度だったのが、時間の経過と共に腰痛が悪化していきます。

突然の激痛がぎっくり腰の症状と思われがちですが、最初は痛みが少なく放っておくと数時間後には動けなくなるほどの痛みを感じることがあります。

(3)上半身を起こすことができない

ぎっくり腰は前かがみの姿勢のときになりやすく、そのままの姿勢から痛みで動くことができなくなってしまいます。

(4)体を反らす動きができない

おじぎや体をそらすことが出来ず、ぎくしゃくした動作にってしまいます。

腰を動かすことで激痛が走るのがぎっくり腰の特徴です。腰を動かす動作時に激しい痛みを感じるため、ロボットのような動きになってしまいます。

(5)歩行が困難

一歩脚を踏み出すこと毎に腰に負担が掛かるため、歩行が困難になり病院などへの移動も苦痛が伴います。

(6)くしゃみやセキで痛みが強まる

うっかり出てしまったくしゃみやセキで腰に力が入ってしまい、いきなり症状が悪化することがあります。

(7)骨盤付近やお尻辺りの腰部がビリッと痛む

初めのうちは腰が痛かったものの、徐々に太ももや足に痛みや痺れを感じたら、腰椎椎間板ヘルニアや坐骨神経痛など、腰からの神経を傷めてしまっている可能性があります。

2)ぎっくり腰の3つの原因

(1)重たいものを持ち上げる

重い荷物を勢いよく持ち上げようとした時にぎっくり腰になることがあります。これは、荷物の重さに加えて、上半身の重みが勢いよく腰にかかるためです。

その結果、腰の組織に障害が起き、ぎっくり腰を発症します。

(2)前かがみ姿勢

洗顔や歯磨きの時など、中腰で前かがみの姿勢を長時間続けることでぎっくり腰になることも少なくありません。

前かがみの姿勢は上半身の重さが全て腰にかかり、その負担は立っている時の2倍以上です。とくに、早朝は筋肉の血流が悪くなっているため、腰への負担が大きくなります。

(3)静止状態からの急激な動作

朝、勢いよく飛び起きたり、スポーツ時などに、止まった状態から急に勢いよく動くこともぎっくり腰を引き起こす原因になります。

これは、筋肉が温まっていない状態で急な動作をすることで、筋肉や靭帯が傷つき、炎症を起こしてしまうためです。

Doctor showing xray to his patient

3)ぎっくり腰になりやすい人の8つの特徴

(1)偏った姿勢の多い方

・デスクワークで座りっぱなし

・立ち仕事で長時間同じ姿勢をしてることが多い

・カバンをいつも同じ方にかけている

・子供を抱っこするのはいつも同じ腕など偏った体の使い方をしている

など、初めは筋肉の疲労から始まり、ゆくゆくは骨格の歪みにつながり、ぎっくり腰になりやすい体になってしまいます。

初めは少しの疲労でも、長期間続けることで慢性的な腰痛を引き起こします。

(2)ストレスを溜めやすい方

ストレスや怒りを感じると、自分では気付かないうちに自律神経の働きが悪くなります。自律神経が乱れると血流が悪くなり、筋肉が硬くなってしまいます。

それが元で腰痛を引き起こす可能性もあります。

(3)荷物の持ち運びが多い仕事に従事している方

日常的に重い荷物を運ぶことを仕事にしている人は、最もぎっくり腰になりやすいと言えるでしょう。筋肉疲労に加え、重いものを持ち上げるときの負荷が大きく腰に負担を掛けています。

(4)出産の経験がある方

十月十日お腹の中で赤ちゃんを育てると骨盤が拡がります。出産を終えると拡がった骨盤は閉じていきますが、この時歪んだまま閉じてしまう人が少なくありません。

その歪んだ骨盤のおかげで、育児中に腰痛が出てきたり10年20年とたってから調子が悪くなる方もいらっしゃいます。

産後どれだけケアしてあげられるかが、長年の健康を保つコツのひとつです。

他にも、運動不足な人や身体が硬い人などは腰痛になる可能性が高いと言えます。また、子育て中は不意に子どもを抱き上げたり、急な動作が避けられません。

(5)職場・私服できつい服を着ることが多い方

血の巡りが悪くなると、ぎっくり腰を起こしやすくなりますが、サイズが小さめの服やタイトなデザインの服によって体を締め付けてしまうと、それだけで血行が悪くなってしまいます。

また、体型補正のためと、きつい下着をつけていると腰痛の原因となる可能性があります。

(6)運動をし過ぎている方

プロのスポーツ選手に、「腰痛が持病」という人が多いです。これは、過酷なトレーニングで筋肉に負担をかける機会が多いため、避けられないとも言えます。

鍛えているプロの選手ですらそうなのですから、普段あまり運動しない人がはりきって動いた後には、筋肉が疲労して腰痛になることがあります。

(7)ハイヒールをよく履いている方

ヒールの高い靴は、姿勢のバランスを崩し、腰への負担を大きくします。また、つま先の細い靴も、血行不良を招くので長時間の着用は危険です。

(8)ベッドが柔らかすぎるケース

ベッドが柔らかすぎると腰が沈んでしまい、腰への負担をかけてしまいます。その状態で朝急に起き上がると、ぎっくり腰になる可能性があります。

寝具が合っているかをいま一度確認することも大切でしょう。

4)ぎっくり腰への6つの対処方法

(1)まずは楽な姿勢を見つける

仰向けになり、両膝を曲げる、横向きの姿勢で、背中を丸めるさらに足の間に枕をいれる等、まずは楽な姿勢を見つけましょう。

(2)2~3日は冷やす

急性症状の場合は、筋肉や靭帯が損傷し炎症を起こしている可能性がありますので、冷やすことで炎症を和らげる効果が期待できますが、2~3日を限度とします。

回復期に入ってからの冷却は血液や組織の働きを抑えてしまうため、回復が遅れてしまう可能性があります。痛みが和らいだら冷やすことは止め、血行を促進するために温めるようにしましょう。

(3)病院へ行く

もし病院への移動や待ち時間に耐えられる程の痛みであれば、病院へ行って注射や痛み止めの薬やコルセットの処方など痛みに対する処置をしてもらいましょう。

ぎっくり腰以外の病気でないかも確認してもらうとよいでしょう。

(4)少しずつでも体を動かす

すこし前まで、ぎっくり腰は絶対安静と言われていましたが、現在は寝たきりが症状を悪化または慢性化させてしまうと考えられています。

楽な姿勢で足首を動かしたり、腕をゆっくり回してみたりと、患部から離れた箇所から少しずつ動かして血行が滞らないようにしましょう。

Carefree pretty woman sitting and relaxing on workplace in office

(5)腰の筋肉をほぐすストレッチ

基本のポーズ

仰向けにねて、両膝を90度にまげます。両膝を揃えたまま横に倒いします。倒す方はどちらでもかまいません

ストレッチ内容

反対側も同じようにゆっくり倒します。倒しやすかった方にだけ、3回くらいゆっくり倒します。

腰を中心に足の重みで重力に引き寄せられて膝が倒れて行くように気持ちよく伸びるようにします。硬さを感じて一旦とまったら、しばらくそのままで静止します。

息を吐いて力を抜き、楽な姿勢に戻ります。無理のないよう、少しずつ行うことで痛みを早く軽減させることができます。

(6)足指マッサージ

腰に触るのも動かすのも痛い場合、腰から繋がっている坐骨神経の末端である足の指を一本ずつ揉み解し、ぐりぐりと回転させると間接的に腰痛に効果が期待できます。

出来れば仰向けになり、首の下に丸めたタオルを置き、一本ずつ足の指を揉み解してもらいましょう。軽度のぎっくり腰には効果が期待できます。

5)専門家でできるぎっくり腰への5つの治療方法

(1)整形外科での保存療法

保存療法は、手術をしないで治療することを言います。腰痛の中でも、ぎっくり腰や椎間板ヘルニアなどの場合、重症でなければ保存療法が取られます。

手術ではないので、体への負担も軽い治療法で、症状の緩和や改善を目的とした治療になります。

(2)ブロック療法

腰椎椎間板ヘルニア、腰椎脊柱管狭窄症などが見つかった場合、ブロック療法が効果的です。

各々の神経痛、関節痛に対して局所麻酔剤およびステロイド剤を目的の神経や関節に直接、またはその近くに注入します。

一時的に患部そのものの痛みを軽減させるだけではなく、痛みによる反射的な血管の収縮や筋肉の緊張を抑えて2次的な痛みも取り除きます。

血圧測定後、ベッドでうつぶせになりおなかの下に枕を入れます。 尾骨近くの仙骨裂孔から針を刺入して仙骨から下部腰椎の硬膜外腔に麻酔剤およびステロイド剤を注入します。

手技的には1分程で終わりますが、その後20分間安静にし、効果を確認のうえ帰宅する流れが一般的です。

保険が適用されますが、一回の処置をするのに必要な金額は約500円から4000円程度とかなり病院やクリニックなどによって開きが大きくなるようです。

(3)温熱療法

温熱療法は温めることで新陳代謝を促進して血行をよくし、自然治癒力を促進させる治療法です。専門的な温熱器などの道具や、遠赤外線治療、半身浴なども含まれます。

温泉などを利用してもいいでしょう。整形外科や整骨院で受けることができます。

(4)低周波療法

低周波治療は、パルスという生体電流に近いものを流すことによって、神経機能の回復を助ける治療になります。

患部から脳に送られる痛みの信号よりも早い速度でパルスを流すことで、痛みの信号を遮断することができるので、鎮痛効果があります。整形外科や整骨院で受けることができます。

(5)手術

排尿・排便困難を伴う症状や、足の感覚がなくなり歩きづらくなるなどの症状が見られた場合、ぎっくり腰から重症な腰痛に進展した場合には手術が適応されます。

レーザー治療(PLDD)

レーザー治療(PLDD)の手術では、椎間板内の髄核をレーザーで取り除き、突出髄核を引き戻します。

手術の所要時間は約15分~30分で入院する必要は要りません。けれども、保険適用外の手術となるため治療費に数十万円かかります。

LOVE法

LOVE法の手術では、全身麻酔をして背中を数センチ切開し、腰椎の一部削除と突出髄核の摘出をします。

手術の所要時間は約30分~1時間を要します。また、二週間~一か月程度の入院も必要となります。

PN法

PN法といわれる手術は、局所麻酔をしてから、背中から細い管を通し、突出した髄核を取り除きます。

PN法は後遺症を発症する危険性が少ない手術として実績はあります。また健康保険が適用されるため治療費も安くなります。手術の所要時間は約一時間です。また入院は不要で、一泊程度の短期入院で手術が終わります。

MED法

MED法とは、内視鏡を用いて、腰の周辺組織を切開する手術です。切開部分が1.5センチという小さい大きさなので、腰への負担が少なく、手術後の回復は早くなる特徴があります。MED法は1995年から米国で行われている比較的新しい腰痛手術です。

Side view of a male chiropractor examining mature man at office

6)ぎっくり腰の治療後の予後・生活とは

(1)温浴

痛みがひいてきたということは、患部の腫れや炎症が治まってきたことでもありますので、まずは温浴がお勧めです。

比較的ぬるめのお風呂に、腰に負担をかけないような姿勢(仰向けに近い状態)で入り、そのままの姿勢を保ちます。温浴によって血行がよくなりますので、目をつぶってリラックスしましょう。

これには決まった姿勢はありません。痛みを感じたら、すぐに姿勢を変えましょう。

(2)ウォーキング

姿勢を正しくして、毎日決まった時刻に歩くのがいいでしょう。

姿勢を正しくすることで、腰痛防止を常に意識することができます。また、決まった時刻に歩くことで、生活にリズムが生まれます。

(3)筋トレ

腰痛の原因の多くは、腹筋と背筋の力が不足しているために、体に対する負荷を腰椎で受け止めてしまうことが理由です。

したがって、腹筋と背筋を鍛えることで、今後の再発防止ができます。

腹筋

腰に負担をかけずに自宅でできる腹筋トレーニングは、仰向けになって、片足ずつまっすぐにゆっくり上げて、90度で止め、またゆっくりと戻します。

これを片方で2回ずつ、合計5セット行います。つまり、2回×両足(2)×5=20回です。腰に痛みを感じたら、すぐにやめましょう。

背筋

また背筋は、床にうつ伏せに寝て、上半身を起こすことで鍛えられます。家族の方に足首を押さえてもらってもいいですね。

これも、上記の腹筋と同じ回数をこなします。ただし両足同時ですから、10回程度でよいでしょう。

(4)再発防止のためのウォーキング

体全体のの筋肉を使うウォーキング

腕を前後に大きく振って歩幅を大きくすると効果的です。さらに、ひじを引き締めながら、小さい歩幅でウォーキングすることも有効です。

このように変化を付けながら全身運動しながらウォーキングすると、緊張する筋肉と、緩む筋肉との変化が起きて筋肉によい刺激を与え、筋肉を強くしなやかにし、再発防止に役立ちます。

足を上げるウォーキング

次に、足を上げて歩くウォーキングをしてみましょう。

そうはいっても、最初から足を高く上げてウォーキングしようとすると、まず長距離は歩けません。無理に行うと、腰への負担が大きくなり、かえってぎっくり腰を引き起こす原因を作ってしまいます。

ですので、足を上げるウォーキングを行う場合は、決して無理をしないことです。

はじめは、往復20分の時間から始めましょう。20分でも大変な場合は、もっと減らしてもかまいません。自分のじきる範囲から、距離や時間を延ばしていきましょう。

7)ぎっくり腰予防の5つのポイントとは

(1)前かがみの姿勢を避ける

ぎっくり腰を防ぐためには、できるだけ前かがみにならないことが大切です。洗顔や台所仕事の時なども、前かがみの姿勢は避け、膝を曲げたり台の上に片足を乗せるなど、腰に負担がかからないよう工夫するとよいでしょう。

床のものを拾うときも、膝を折って拾うようにし、腰だけを曲げる動作は避けるよう心がけましょう。

(2)なるべく同じ姿勢を避ける

座りっぱなし、立ちっぱなしの姿勢が多い人は、腰を支える筋肉の血流が滞りやすくなります。できれば1時間ごとに少し歩いたり、軽いストレッチや体操で腰を動かしたりと、腰の筋肉に刺激を入れるようにしましょう。

(3)腰で持ち上げない

重いものを持ち上げるときは、できるだけ荷物を体の近くに寄せ、一旦膝を曲げてしゃがみ、腰を曲げないように真っ直ぐ持ち上げるのがコツです。

急に持ち上げるのではなく、荷物の重さを確認しながらゆっくりと持ち上げるようにしてください。

(4)体を冷やさない生活習慣

体が冷えると、血管が収縮して血行が悪くなり、ちょっとしたことでぎっくり腰が起こりやすくなります。

冷たい飲み物や食べ物はできるだけ避け、腰にカイロを貼ったりゆっくり湯船に浸かるなど、日頃から体を冷やさないように注意してください。

(5)適度にストレッチを行う

腰周りを含め、軽いストレッチを行うことで全身の筋肉をほぐして血流をよくすることで、筋肉疲労が蓄積するのを防ぐことが出来ます。

椅子に座って片脚を太腿の上で4の字に組みそのまま上体をまっすぐに伸ばしたまま前屈し、お尻の筋を伸ばしたり、足を組み、上に組んだ脚の方に背もたれを使って上体をゆっくり捻る等の簡単なストレッチを日常的に行うようにするとよいでしょう。

 



今回のまとめ

1)ぎっくり腰の特徴として、動作と痛みが同時である

2)ぎっくり腰の主な原因は筋肉疲労によることから、腰周辺の血行を善くするようストレッチ等を日常的に取り入れるとよい

3)日常のちょっとした動作でぎっくり腰になる

4)ぎっくり腰になったらまずは冷やす。痛みが和らいできてから温める。

5)日常生活の中で腰に負担をかけないよう心がけることでぎっくり腰を予防できる

ぎっくり腰は、つい何気なく行っている日常の動作が原因で引き起こされることがほとんどです。また、一度なると癖になるといいます。

再び魔女の一撃を受けてしまう前に、日頃から筋肉を動かし、筋肉の柔軟性を高め、血行をよくしておきましょう。