妊婦さんのお腹に当たる聴診器

妊婦になると腰痛に悩むという話はよく耳にします。お腹が大きくなるから腰痛になると思われがちですが、妊娠初期や妊娠中期のまだお腹が大きくないうちから腰痛になる可能性があるのです。

今回は妊婦さんの腰痛への対処法予防のポイントをお伝えします。






妊婦さんの腰痛への6つの対処法!予防方法とは


1)妊婦さんの腰痛の4つの原因

 (1)姿勢(重心)の変化によって起こる腰痛

妊娠してから徐々に体重が増えていき、出産が近づくと平均10㎏前後体重が増加します。大きくなるお腹を支えるために、無意識のうちに重心が変化していきます。

骨盤や腰椎が前方へ傾き、バランスを取るために背中は後方へと反るのです。この絶えず背中が張った状態になっている無理な体制のため、腰痛が起こります。

(2)女性ホルモンの分泌が原因で起こる腰痛

妊娠3カ月ごろになると、卵巣ホルモンの一種リラキシンが分泌されます。このリラキシンは、胎児が出産の時に狭い骨盤を通れるように、関節や靭帯を緩める働きをします。

出産には必要なホルモンなのですが、その結果、緩んだ骨盤やお尻の筋肉を支えようとして腰痛が起こるのです。

(3)頭の緊張や目の疲れなどから起こる腰痛

妊娠中は、外に出ることが億劫になることなどから、インタネットの利用やテレビの視聴が増えるようになります。また、携帯電話でのメールなども増えることから、知らず知らずのうちに目を酷使しています。

そのように、頭の緊張や目の疲れなどが過度になると骨盤が硬直してしまい腰痛が起こるのです。

(4)心理的な不安やストレスから起こる腰痛

出産をすでに経験している方でもそうですが、初めての出産を控えている妊婦さんならなおさら出産に対して不安を感じることでしょう。

心理的な不安は身体をこわばらせ、無意識のうちに腰や肩までも収縮させてしまっているのです。

不安を家族にも共有してもらったり、自分が落ち着けるようなことをして気分転換をはかるなどしましょう。

2)妊婦さんの腰痛の4つの症状

(1)ぎっくり腰みたいな急激な痛み

(2)じんわりとした何となく腰が重いなという感じの状態が長期間続く

(3)腰が痛くて歩けない

(4)寝るのも辛く、寝返りがうてない

3)妊娠の時期別の腰痛の変化

(1)妊娠初期

妊娠初期から、ぎっくり腰みたいに急激な痛みがあったり、じんわりとした感じだが何となく腰が重いという状態が長期間続く方もいるそうです。

(2)妊娠中期

中期になると、それまで腰痛が気にならなかった方も腰が痛くなって、短時間の洗い物すら立っていられなくなり家事に支障が出る方もいます。

(3)妊娠後期

後期になると、大きくなったお腹を支えるため姿勢が変化してしまい腰痛になる方が多いでしょう。しかし、この妊娠期の腰痛には個人差があり、妊娠期にまったく腰の痛みを感じたことがない方もいるそうです。

カルテを記入するドクター

4)妊婦さんの腰痛への6つの対処法

(1)重い物の持ち方

重い荷物や子どもを抱き上げるときに、急に持ち上げずに、ゆっくりと重心を移動させて持ち上げることが大事です。

一度しゃがんで、片方のヒザを床につけたまま、体全体でゆっくりと持ち上げ立ち上がるようにしましょう。

(2)骨盤ベルト

医師や助産師さんの指導のもと、自分にあったものをみつけてください。妊娠中はもちろんですが、産後の骨盤を整えることにも使えます。

(3)エクササイズ

妊娠中期以降におすすめです。ヨガやストレッチなどのエクササイズで、腰まわりの血行を良くしていきます。無理をせずに自分に合ったペースで行っていってください。

・二人組ストレッチ

家族と向かい合って、それぞれ肩幅くらいに両足を広げ、お互いの肩に両手を置き前身に倒して背筋を伸ばします。ゆっくりと息を吐きながら、リラックスして何度か繰り返します。

・ネコのポーズ

 両足の膝をつけて四つん這いになり、肩幅ほど開きます。息を吐きながら背中を丸め、息つぎをして、また息を吐きながら今度は背中を反らします。ゆっくりと繰り返し、腰を伸ばしていきましょう。

(4)腰を温める

シャワーだけで済ませず、湯船につかって体を温めるようにしましょう。また、腰の痛い部分を蒸しタオルで温めることもおすすめです。

(5)日常生活で工夫する

腰が痛いと、家事も億劫になってしまいます。ちょっとした工夫をしてみましょう。たとえば、アイロンや掃除機をかけるときは、前傾姿勢になる時間を減らしてあげましょう。

椅子に座っている時も、背筋を伸ばしてあげるだけでも腰への負担が減らせます。背もたれのある椅子には、深く腰掛けて背中が曲がらないようにしましょう。

(6)横になる姿勢にも気をつける

ベットや布団は身体が沈まないものにしてあげると楽になります。抱き枕を使って横向きになるものよいでしょう。

5)妊婦さんの腰痛への3つの治療法

治療法を始める前には産婦人科の医師の許可を得てから始めるようにしましょう。

(1)マタニティスイミング

多くの場合、妊娠16週以降から行うことができ、出産直前まで続けても大丈夫です。ジムによっては妊娠中の合併症や流産経験を聞かれたり、ジムの規定によって様々ですので各ジムに問い合わせてみましょう。

クロール・背泳ぎ・バタフライは、普通に泳いで大丈夫です。水中で負担が少ないので、運動不足になりがちな妊娠期には適した運動です。ただ、平泳ぎは水を蹴る時に股関節に負担がかかるので向きません。

また、音楽に乗りながら体を動かすエクササイズや水中ウォーキングなども、浮力があるのでいつもより体がスムーズに動かせます。後ろ向きに歩くと腰痛予防にもなります。

(2)リンパマッサージ

妊娠中は、むくみに悩まされている人が多くいます。なぜかというと、妊娠中は赤ちゃんに栄養を行き渡らせるために、血液の量が増加するからです。

体内の細胞組織の液体と血液の量とのバランスが、血液量が増加することによって崩れてしまうからです。むくみにリンパマッサージはとても有効な手段ですが、身体に大きな影響を与えるものです。

妊娠3ヶ月までの妊婦さんはリンパマッサージを行わないほうが良いでしょう。妊娠3ヶ月ではまだ赤ちゃんも安定期に入っていませんし、どのような影響が出るかわからないような、刺激の強いマッサージは避けたほうが賢明です。

しかし、手足のむくみがひどくなると、不快感はもちろん、ひどくなると痛みがでるケースもありますので、生活に支障をきたすこともあります。そのような苦しい状態で我慢をするのはよくありません。産婦人科の医師に指示を仰いでみましょう。

(3)湿布薬

妊娠中の湿布薬使用には、使えるものと使えないものがあります。第3類医薬品の湿布薬は妊娠中でも使用ができます。第2類医薬品の湿布薬でも、医師や薬剤師に相談すれば使用できるものもあります。

第1類医薬品で血管を収縮させる作用のある「ジクロフェナクナトリウム」「インドメタシン」「ボルタレン」などの成分が含まれている湿布薬は、お腹の赤ちゃんに大きな影響があるので使用はできません。

妊娠中に薬を使ったことで羊水が減ったり、赤ちゃんの動脈管を収縮させてしまい心停止したという報告があり、妊娠中の使用が禁止されました。

junge mama macht mit ihrem baby fitness + yoga uebungen

6)妊娠さんの腰痛を楽にする2つのグッズ

(1)骨盤ベルト

妊娠中も産後も使える骨盤ベルトは、安いものでは2000円台からあります。

骨盤ベルトをつけることで骨盤が安定し、血行が良くなることで基礎代謝アップ、腰や尾てい骨の痛みの改善、産後の大尻や下腹のぽっこり体型の改善など、健康的で痩せやすい体になる効果があります。

(2)抱き枕

妊娠中期から後期にかけて、大きくなったお腹で仰向けで寢るのが辛い時の使用におすすめです。

抱き枕の中には、妊娠期の抱き枕以外に授乳クッションや赤ちゃんのおすわり期の背もたれとしても使用ができるものもあります。

抱き枕は、5000円前後のものが主流のようです。肌に優しい素材を選ぶなど自分に合った抱き枕を見つけましょう。

7)妊婦さんの腰痛への3つの予防ポイント

(1)腹筋トレーニング

腹筋をつけるとおなかの重さを腹筋で支えられるようになるので、背中の筋肉の負担を減らすことができます。

妊娠前からエスカレーターより階段を選んで使ったり、1駅分歩いたり、家事をあまりしない人は積極的に家事をするなどして運動量を増やして妊婦腰痛が出ないように準備しましょう。

(2)身体を温めること

筋肉は、温めると緊張がとけやすくなります。そのため、湯船に浸かるなどの身体を温めることが腰痛対策に有効です。

(3)腰に負担をかけない動作を意識する

前かがみの姿勢や中腰は腰に負担がかかるので、なるべく身体をまっすぐ維持するように心がけましょう。重いものを持つときは、一度腰を落として持ち上げることで、腰の負担を軽減することができます。






今回のまとめ

1)妊婦さんの腰痛の4つの原因

2)妊婦さんの腰痛の4つの症状とは

3)妊娠の時期別の腰痛の変化とは

4)妊婦さんの腰痛への6つの対処法とは

5)妊婦さんの腰痛への3つの治療法とは

6)妊婦さんの腰痛を楽にする2つのグッズ

7)妊婦さんの腰痛への3つの予防ポイント