医者に質問をする男性患者

背中の痛みの原因は疲労や打撲、筋肉痛などで痛む場合も多いですが、痛みと同時にその他の不調が見られる場合は内臓系に異常があるかもしれません。背中の痛みが左側に現れる原因は様々です。今回は背中の左側が痛む場合の、原因、症状、治療法、予防ポイントをお伝えいたします。



背中が痛い・・!症状が左側に現れる4大原因と対処方法


1)病気の可能性も?左側の背中の痛みから考えられる4種類の病気

 では背中の左側に痛みが集中している場合どのような病気の可能性があるのでしょうか。

(1)心臓の病気

心臓は体の左側にあるので、狭心症や心筋梗塞など何らかの異常がある場合、背中の左側に痛みを感じることが多いです。平成26年に心臓病で亡くなった人は約20万人で、がんに次ぎ現在日本人の死因第2位となっています。狭心症は背中の左側~左下、みぞおちから左胸にかけて、左肩・左腕などに痛みを感じます。ずっとズキズキ痛むのではなく、たまに発作のように短い間痛むのが特徴です。心筋梗塞は胸の前部に圧迫感を伴う激痛を感じたり、背中の左側~左下にかけて痛むなど、30分以上の長い痛みが続くのが特徴です。

(2)胃の病気

ストレスを感じると胃に悪影響が出ることが多いです。胃炎、神経性胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃癌などの病気になっている可能性があります。胃の痛みは腹痛として現れる事が多いですが、背中の左側に痛みを感じる事もあります。背中の左側~左下、腹部の痛みなどキリキリした痛みが長引く場合は病院を受診して下さい。

(3)膵臓(すいぞう)の病気

膵臓は胃の裏側にある臓器で、膵炎や膵臓癌など初期症状として背中の左側~左下の痛みや、みぞおち~左脇腹上部にかけての痛み、吐き気、嘔吐、下痢、便秘などの症状がみられます。特に油分の多い食事やアルコールを多く飲んだ後に起こる事が多いので、偏った食生活を続けると膵臓に悪影響を及ぼします。膵臓の病気は自覚症状がほとんどなく早期発見が難しいので、鈍痛が継続的に続くようであれば早めに病院を受診しましょう。

(4)肋間神経痛(ろっかんしんけいつう)

肋間神経痛は肋骨の神経が何らかの原因で痛みを発してしまう病気です。姿勢が悪い人に多く、一過性のもので短い時間痛むのが特徴です。

2)なぜ痛みが?背中が痛い症状が左側に現れる3大原因

背中の左側に痛みを感じる場合どのような原因が考えられるのでしょうか。

(1)疲労や姿勢の悪さ

姿勢、骨格のゆがみにより肩甲骨から腰部までの姿勢を維持する為の筋肉に過剰に負担がかかり背中が痛くなることがあります。インターネットを見たり仕事でパソコンを使用するなど長時間同じ姿勢のまま作業を行うことで、長時間背中の筋肉が緊張状態だったり、負荷がかかりすぎて疲労する背中のこりや筋肉痛が原因かもしれません。

(2)内臓疲労

暴飲暴食を繰り返したり、お酒の飲み過ぎ、ストレスが溜まっていたりすると、心臓や胃、膵臓などに負担がかかり内臓疲労を起こしやすくなります。内臓が炎症を起こしていたり悪化して何らかの異常を発症しているかもしれません。

(3)加齢に起因する痛み

40歳を過ぎると骨の変化により背中に痛みが出るようになることがあります。女性だと閉経後にエストロゲンという骨を形成する女性ホルモンの分泌が減り、骨粗鬆症を発症するケースも多いです。

Doctor and patient are discussing something, just hands at the table

3)左右で違いはあるの?背中の左側と右側の違いとは

(1)内臓の位置に関する違い

右の背中が痛む原因には体の右側に位置する内臓に何らかの異常があることが考えられます。(肝臓、胆嚢、十二指腸)臓器の位置によって痛む場所が左右で分かれます。

(2)外傷や筋肉・関節・骨が原因の場合

左右のどちらかに偏った姿勢を長時間続けたり、重たい荷物を持ったり過度な運動を行ったりした場合、左右の負担が大きかった方に集中して痛みが現れることがあります。

4)試せる処置はある?背中が痛い症状への対処方法

 背中に痛みを感じた場合どのような対処が有効なのでしょうか。

(1)筋肉疲労の場合

悪化するので、もまない、たたかない、ひっぱらないのが原則です。ゆっくり温泉に入って体を温めると血流が良くなり痛みは楽になりますがあくまでも一時的な対処法です。急性の場合はストレッチや冷湿布で痛みが軽減することも多いです。

(2)肋間神経痛の初期対策

痛い時は消炎鎮痛薬や湿布を用いることは有効です。またラジオ体操のように大きく胸を広げて深呼吸を行うなどして胸郭を広げることも効果的です。

(3)内臓系の病気が疑われる場合

内臓疾患の疑いがある場合、痛みを感じたら心臓の負担になるような運動は避け、安静にするようにして下さい。サウナや熱いお風呂は危険なので避けること。喫煙は血管を収縮させるので禁煙しましょう。

5)どんな治療が行われる?病院で行われる可能性のある治療方法

安静にしていると治まり、体勢を変えると強く痛むときは整形外科へ。安静にしても、体勢を変えても痛みが治まらない場合は内臓疾患の可能性があるので内科へ。どちらか判断がつかない場合はまず内科を受診して下さい。

(1)肋間神経痛の治療法

外傷などが原因でない場合は消炎鎮痛薬や湿布を用いて経過を観察します。肋間神経に炎症が見られる場合にはステロイドを使うこともあります。骨折などが原因で痛みを感じる場合にはベルトで肋骨を固定し呼吸などによる肋骨の動き軽減するようにします。痛みが長引き辛いようであれば、局部麻酔を使用した神経ブロックが有効ですのでかかりつけの医師に相談してみましょう。痛みの原因などにもよりますが、通常は2週間~1ヶ月程度で治まることが多いです。

(2)内臓疾患の治療法

痛みが背中の左側に現れた場合、体の左側の臓器に何らかの異常があると考えられます。「胃潰瘍・十二指腸潰瘍」の治療は主に抗潰瘍薬の投与による薬物治療ですが、稀に外科手術を行う場合もあります。「膵炎」は原因によって治療法が変わってきますが、禁酒・痛み止めの薬・食事療法・胆石症外科手術・超音波による胆石破砕術などの治療法があります。ウィルス感染の場合、抗生剤と痛み止め薬。癌の場合、抗がん剤と外科手術で治療します。

(3)筋肉疲労や体の歪みの治療法

整骨院や整体院、カイロプラクティックなどの治療院で体の歪みを治してもらいます。まず体の歪みを調べた上で骨盤矯正や筋トレ、ストレッチなどを行い正しい姿勢へと施術・指導してもらいます。整体院やカイロプラクティックでは保険が適用されない場合が多いので1回につき3000~6000円、整骨院では保険が適用される場合があるので500~2000円程(初診料は別)の費用がかかります。

Doctor showing his notes to his patient

6)日々の生活から改善を!左側の背中が痛い症状への4つの予防方法

背中の痛みを防ぐ為に日常でどのようなことに気をつけたら良いでしょう。

(1)運動不足の解消

適度な運動やストレッチをこまめに行いましょう。特にデスクワークの方などは長時間同じ姿勢続けないように、1時間ごとに5~10分くらいの休息時間を設け、胸郭を広げるように大きく深呼吸をし、首や肩、背中のストレッチをするように心がけましょう。日頃から背筋も鍛えておきましょう。仰向けに寝た状態で腰の下に丸めたタオルを当て、空中で自転車のペダルを漕ぐように足を回すトレーニングは腹筋と背筋を同時に鍛えられるので是非試してみて下さい。

(2)ストレスの解消

7~8時間の充分な睡眠をとること。より良質な睡眠をとる為に寝る1時間前にはテレビやスマホの使用は控え、好きな音楽を聴いたり読書をするなどして脳をリラックスさせてあげて下さい。またストレスを感じやすい方は考え方を柔らかくする、気分転換に運動をする、好きな本や映画を見る、美味しいものを食べるなど自分に合ったリラックス法を見つけておくことも大切です。

(3)食生活の改善

1汁3菜を基本にバランスのよい食事を心がけ、塩分・糖分・脂肪分を取り過ぎないこと。また加齢とともに骨が脆くなるので日頃からカルシウムを積極的にとりましょう。1日に700mgが理想的です。ストレス解消にもつながりますのでビタミンCやマグネシウムを意識してとることも効果的です。

(4)生活習慣の改善

心臓に負担かけるので禁煙をおすすめします。冷房のあたりすぎや冷たい飲み物を取りすぎないこと。冷房の温度は28度に設定し、暑くてもなるべく体を冷やさないようにしましょう。



今回のまとめ

背中の左側が痛む場合、筋肉疲労の場合も多いですが、心臓や胃、膵臓などの内臓疾患が潜んでいる可能性もあるので、日頃から姿勢や食事の内容、適度な運動を心がけ、異常を感じたらすぐに内科を受診するようにして下さい。

1)病気の可能性も?左側の背中の痛みから考えられる4種類の病気

2)なぜ痛みが?背中が痛い症状が左側に現れる3大原因

3)左右で違いはあるの?背中の左側と右側の違いとは

4)試せる処置はある?背中が痛い症状への対処方法

5)どんな治療が行われる?病院で行われる可能性のある治療方法

6)日々の生活から改善を!左側の背中が痛い症状への4つの予防方法