身体を痛めている女性とドクター

「息を吸うと背中が痛い」という症状に悩んでいませんか。筋肉のコリや緊張が原因の場合がほとんどですが、中には内臓疾患やその他の病気が潜んでいる可能性も。今回は息を吸うと背中が痛い場合に隠れる病気、原因、対処法、また予防のポイントをお伝えします。






息を吸うと背中が痛いのはなぜ?3つの原因と対処法の解説


1)どんな症状が現れる?息を吸うと背中が痛い場合の症状

 (1)息を吸うと背中が痛む

 (2)胸にもズキッとした痛みがあることがある

 (3)痛くて深呼吸ができない

 (4)重いものを持つときに痛みがある

2)左右で違いが!背中が痛い場合の2種類の違い

(1)背中の左側だけが痛む原因

主に体の左側にある臓器に疾患があると、背中の左側だけが痛むことがあるようです。背中の痛みだけではなく、吐き気や頭痛、動悸、胸やけや胃のむかつき、下痢や便秘といった症状も合わせて発症することがあります。考えられる原因の例は次のようなことです。

・筋肉疲労、姿勢の悪さなどによる筋肉の緊張

・骨の異常

・狭心症

・心筋梗塞

・胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍など

・膵臓の病気

(2)背中の右側だけが痛む原因

主に体の右側にある臓器に疾患があると、背中の右側だけが痛むことがあるようです。肝臓は、腹部の上の右側に位置しているため、肝臓に疾患があると背中の右側が痛みます。肝臓は病気になってもかなり進行しないと症状が出ないとも言われており、背中の右側の痛みというのは肝臓の病気を発見するためのバロメーターでもあります。

次に挙げたような病気が考えられますが、肝炎や肝臓がんは発熱や嘔吐、食欲不振など風邪などの症状と似ているため、放置してしまったり、病院でも誤診されたりします。そういった症状に加えて背中の右側に痛みがある場合は要注意です。また、胆石や胆のう炎は脂っこい食べ物を食べた後にお腹に痛みや違和感が出ることがあります。

・筋肉疲労、姿勢の悪さなどによる筋肉の緊張

・骨の異常

・肝炎、肝臓がん

・胆石、胆のう炎、胆のうがん、胆管がん

3)考えられる原因とは・・背中が痛い場合の3大原因

(1)肋間神経痛

背中の痛みの中でもピリっとした痛みの場合は肋間神経痛の可能性があります。肋骨の近くにある神経が何らかの原因で刺激されることで起こります。骨折や脱臼、風邪やストレス、その他の病気の可能性もあります。息を吸うと背中が痛む、特に深呼吸をすると背中が痛い、胸にも痛みがある、ものを持つときなどにも痛むなどが主な症状です。

(2)頸椎または椎間関節症

慢性的な運動不足や猫背など姿勢の悪さ、肥満などが原因であることが多いです。首の部分には7つの頸椎があり、それぞれをつないでいるのが椎間関節ですが、ここにはさまざまな神経が集まっているため、痛みに敏感です。この部分が何らかの原因ですれ、息を吸うだけで背中が痛んでしまう場合があります。背中の中でも、上部が痛む事が多いようです。

(3)胸椎前方変位

普段は背中の方へ軽いカーブをしてある胸椎が何らかの原因で前方にそってしまっている状態です。ダンスやバレエなど体の柔軟性が大切な運動をしている人に見られることも多いと言われています。また、体が非常に柔らかい人や、事故などの衝撃による変形でなることもあります。

group of happy doctors meeting at hospital office

4)症状が続く場合に・・考えられる病気とは

風邪、胸椎の圧迫骨折、肋骨カリエスや肋骨への腫瘍の転移など、心臓の病気、大道脈瘤、腹膜炎などが原因となっている場合もあります。治療をしても痛みが治まらない場合は、早めに病院で検査することが大切です。

5)応急処置を!息を吸うと背中が痛い症状への4つの対処法

(1)温めたほうがいい場合

背中の痛みの原因の多くの、筋肉の疲労やコリの場合、対処法として患部を温めます。温めることで血行不良を改善し、痛みを和らげます。お風呂にゆっくり浸かる、温湿布をするなどがおすすめです。

(2)冷やしたほうがいい場合

何かにぶつかった、重い荷物を持ち上げた時に急に痛みが走った、などの痛みが原因の場合は、炎症を起こしているため温めると逆効果となります。そのような時は、患部を冷やしましょう。

(3)ストレッチ

特に肩甲骨の周りをほぐすように意識をすると背中全体の痛みが楽になることがあります。

(4)専門家を受診

筋肉疲労による背中の痛みの場合であれば、上記のような対処をしていれば数日で治ることがほとんどです。背中の痛みが長引く場合は、筋肉疲労以外の原因が考えられるので病院へ行くようにしましょう。受診する科の目安として、体を動かしたり体勢を変えたりすると痛みが生じ、寝ている時や安静時には痛みを感じない場合は整形外科を、安静にしていても痛みがある場合は内科を受診しましょう。

6)気になる場合は専門家へ!専門家で行われる可能性のある治療法

(1)整形外科

整形外科では、問診による症状確認と、触診、その他血液検査やX線検査(レントゲン)などで診断を行います。治療は鎮痛剤による治療、痛みが激しい場合は麻酔注射を行います。漢方薬を処方している医者もいます。場合によってはコルセットで固定します。

(2)鍼灸院・整体・カイロプラクティックなど

肩甲骨や背骨の歪みを正す、筋肉や関節をゆるめる、またそれにより正しい姿勢がとれるようにするなど整体やカイロプラクティックでの施術で痛みがとれることもあります。「鍼治療やお灸」、「ツボ刺激」などの東洋医学、低周波治療も有効です。

7)普段から生活の改善を!息を吸うと背中が痛い場合への予防のポイント

(1)ストレッチ

痛みが強いときは安静が基本ですが、そうでない場合、ストレッチで筋肉をほぐすことは有効です。例えば以下のような方法があります。

・背中を伸ばして後ろで手を組み、胸を張る。

・体が前に倒れないように注意しながら、後ろで組んだ手を上に挙げていく。

・この姿勢で大きく5回程度深呼吸する。ただし痛みがある場合は中止する。

(2)体を冷やさない

体の冷えは血行不良になり、肋間神経痛をはじめとした神経痛や様々な背中の痛みを酷くする原因となります。冬の寒さ対策、夏でも冷房による冷えへの対策が大切です。

(3)体を冷やす食べ物・飲み物に注意

冷たい食べ物や飲み物は身体を冷やします。温度調節だけでなく体を冷やす食べ物や飲み物に注意しましょう。

(4)ストレスや疲れを解消する

痛みは、ストレスや疲れが溜まることによって悪化する場合があるようです。何かストレスの原因となる悩みごとがある場合はそれを解消する、疲れが溜まっている場合は休養・睡眠を十分にとるということも大切になります。痛みの負担にならない程度に趣味や気晴らしを楽しむことも時には必要です。






今回のまとめ

1)息を吸うと背中が痛い、痛くて深呼吸できないなどの症状

2)痛む位置によって疑われる疾患が変わる

3) 息を吸うと背中が痛い場合、肋間神経痛などが疑われる

4)長引く背中の痛みはその他の病気も考えられる

5)息を吸うと背中が痛い場所へストレッチで対処

6)息を吸うと背中が痛い場合の治療は整形外科や整体など

7)疲れやストレス解消で背中の痛みを予防