患者の問診をする女性の医師

足のしびれは不愉快な感覚ではありますが、生活に支障をきたすほどの症状ではないため、放置されることも多いです。

身体が異常を訴えているサインかもしれません。今回は足のしびれる原因、考えられる病気、その治療法も踏まえてお伝えをしていきます。



足のしびれの5つの原因!潜む8つの病気とは


1)足のしびれの3つの種類

(1)感覚の低下

触った感覚や冷たい熱いなどの感覚が鈍くなったり、全く感じなくなったりします。

(2)運動麻痺

筋力の低下などにより足がしびれて動かしにくくなったり、力が入りにくいといった状態になることです。

(3)異常知覚

何もしなくてもしびれが起こる。ジンジン・ズキズキする。安静にしていてもこのような症状を感じる場合は病気の可能性が高いです。

・両足のつま先にしびれを感じる場合、内科的な病気やホルモンの異常、神経障害や心因性からくるものまで様々な原因が考えられます。

・足だけにしびれを感じる場合、ヘルニアなどにより神経が圧迫されて腰~足にかけてしびれや痛みを感じる場合があります。

・片側の足だけがしびれる場合、怪我やベルト・コルセットなどの締め付けが原因で太ももの外側などにしびれが起こります。

2)足のしびれの主な3つの症状

(1)神経が圧迫されて起こるしびれ

ビリビリと鋭く電流が走るようなしびれを感じます。ひどくなると立っていることもままならなくなります。

(2)筋肉のコリや関節の痛みから起こるしびれ

筋肉や関節の痛みが足にもしびれとして現れる場合があります。ジワジワと鈍くしびれるのが特徴です。主にお尻~太ももの裏~ふくらはぎにかけて症状を感じやすいです。

(3)糖尿病による感覚異常

手や足先にピリピリジンジンしびれる感覚がある。手袋や靴下を履く範囲にしびれを感じ、左右対称にしびれが起こります。

Doctor and surgeon looking at a computer

3)足のしびれの5つの考えられる原因

(1)老化による体の機能の低下・疲労によるもの

加齢による筋力の衰えや、ホルモンの減少などの影響により手足がしびれることがあります。

(2)末梢神経の圧迫

神経の通る管が細くなったり、背骨の変形などにより神経を圧迫することでビリビリと強いしびれを感じることがあります。

(3)血流が滞って起こるもの

手足の先の血行不良が原因でもしびれが起こります。

(4)病気が原因により起こるもの

脳卒中や糖尿病、血液の疾患や神経障害などが原因でしびれが起こる場合があります。

(5)妊娠中

胎児の成長に伴い足に向かう神経を圧迫したり、女性ホルモンの乱れやビタミン不足などが原因となります。

4)足の痺れで考えられる8つの病気

(1)坐骨神経痛

坐骨神経が圧迫されて起こります。皮膚に近い場所がしびれるのが特徴。腰から太ももの裏側~足先にかけてしびれる。

(2)腰椎椎間板ヘルニア

椎間板が外傷や老化によって傷み、神経を圧迫することで激しい痛みを感じます。腰の痛みと同時に、片方どちらかの足の太もも~足裏~足先にかけてしびれを感じます。

(3)足根管症候群

足首を通る神経が圧迫などの刺激を受けてしびれが起こります。足首・かかと・足の裏などにヒリヒリしたしびれを感じます。

(4)糖尿病

糖尿病の悪化による代謝障害が原因となり、足先がピリピリとしびれます。同時に手の先もしびれを感じます。徐々に体の中心に向かって進行していきます。

(5)熱中症

発汗により電解質が不足すると、筋肉や末梢神経に障害を起こします。足のしびれとともにめまいや吐き気も伴います。

(6)脳梗塞

脳梗塞の前兆として片側の足のしびれとともにめまいや吐き気を感じることがあります。同時に意識障害や言語障害などの症状が見られます。

(7)バージャー病

末梢動脈内で炎症が起き、血流が阻害されることが原因で発病します。お尻から足先にかけてピリピリとした強いしびれを感じ、足先が異様に冷たくなり、歩行困難に陥る。

(8)パニック障害

極度の不安を感じる前後に症状が現れることがあります。足裏~足先にかけてしびれを感じます。

Doctors who have medical records and doctors have a tablet

5)足のしびれがひどく気になる場合の5つの検査方法

足のしびれを感じたらまず整形外科を受診しましょう。足のしびれに加えてその他異常を感じる場合は内科・脳外科も受診することが重要です。

(1)問診

発症時期や病歴、病状の変化などを聞くことで、病気の性質が分かります。

(2)触診

ハンマーで叩いて反射の強さを確認したり、筆や音叉で振動を与えて反応をみるなどします。

(3)血液検査

糖尿病などの病気が潜んでいないかを調べます。

(4)神経伝達速度検査

電流を流し、神経への伝わり方をみます。

(5)レントゲン・MRI検査

脊椎や脊髄、脳などに異常がないかを調べます。費用は初診で4000~10000円程度かかります。

6)足のしびれへの5つの治療方法

(1)薬物療法

内服薬や塗り薬・貼り薬・湿布などによる治療方法。血流を改善したり筋肉の緊張を和らげたり、症状に応じた薬剤による治療を行います。

(2)理学療法

牽引や血行改善の為のホットパックやマイクロ波による温熱療法、超音波療法、歩行などを取り入れた運動療法などがあります。

(3)装具療法

コルセットなどを装着し腰部を安静にします。

(4)神経ブロック注射

痛みを遮断して血流を改善させ炎症を鎮める効果を目的とします。

(5)手術療法

上記の方法をしばらく続けてみても症状が改善しなかったり、強い神経障害が見られる場合に行われます。骨や靭帯を物理的に削ったり除去したりして、神経への圧迫を取り除くことを目的とします。

治療の内容により費用は異なりますが、1回の通院につき600~5000円程度かかります。手術の場合約10~14日間の入院費用も含めると、健康保険の適用でも7~10万ほどかかります。

高額医療費制度を上手に活用して自己負担額を賢く減らしましょう。

group of happy doctors meeting at hospital office

7)治療後の2つの予後

(1)保存療法

薬物療法や理学療法、ブロック注射などを組み合わせることによって足のしびれは改善されることがほとんどです。

しかし、日常の姿勢や食生活などによっても再発する可能性があるので、定期的に予防治療を行いましょう。

できれば信頼できるかかりつけの医師を見つけておくと良いでしょう。日頃から腹筋や背筋で体幹を鍛えておくことも再発の予防には効果的です。

(2)手術療法

下肢や腰の痛みは手術によって治りやすい症状ではありますが、しびれや麻痺などの神経症状が残ってしまう場合もあります。

8)足のしびれ改善に効果的な6つの栄養素

日々の食事に取り入れ、バランス良く摂取しましょう。1~2ヶ月続けると効果が現れてくると言われています。※()内は1日の摂取目安量。

(1)カリウム(2000mg程度/日)

カリウムは体内のナトリウムを排出し、筋力を調整する作用があります。バナナやトマトなどに多く含まれています。

(2)マグネシウム(300mg/日)

マグネシウムが不足すると筋肉が固くなり、足がつったりしびれたりしやすくなります。納豆・豆腐・ナッツ類に多く含まれています。

(3)カルシウム(650mg/日)

カルシウムは筋肉の興奮を抑えたり、刺激に対する神経の伝達をコントロールする作用があります。

(4)ビタミンB1(1.1~1.4mg程度/日)

ビタミンB1が不足すると筋肉疲労が起こりやすくなり、神経伝達の異常や筋肉痙攣を起こすことがあります。牛乳・卵・豆類・豚肉などを積極的に摂るようにしましょう。

(5)ビタミンE(8~9mg程度/日)

血行が悪いと足の末梢神経が刺激され、しびれが起こりやすくなります。ビタミンEは抗酸化作用が強く、血液の循環を良くしてくれる働きがあります。

(6)タウリン(500mg/日)

アミノ酸の一種であるタウリンが不足すると筋肉疲労が起こりやすく、足のしびれを引き起こす可能性があります。牡蠣・貝類・イカ・タコなど海産物に多く含まれています。

9)足のしびれへ自分でできる5つの予防法

(1)生活習慣でできる予防

血行不良によるしびれを防ぐには、長時間座り続けない・姿勢を正す・足を冷やさないように靴下を履く・体型に合った衣服を身につけ体を締め付けないようにしましょう。

(2)禁酒

アルコールは神経障害を悪化させるので禁酒しましょう。

(3)禁煙

喫煙は血流を悪くさせ、心筋梗塞や脳梗塞を起こしやすくなります。

(4)運動習慣

適度な運動を行うこと。腹筋と背筋をバランスよく鍛え、スクワットで足の筋肉を鍛えましょう。ウォーキングは1日7000歩を目安に行いましょう。

(5)毎日足をチェックする

神経障害で足の感覚が鈍ると、怪我をしても気付かない場合があります。特に糖尿病だと傷が化膿しやすく治りにくいので、毎日足の裏をチェックするようにしましょう。



今回のまとめ

1)足のしびれの3つの種類

2)足のしびれの主な3つの症状とは

3) 足のしびれの5つの考えられる原因とは

4)足の痺れで考えられる8つの病気とは

5)足のしびれがひどく気になる場合の5つの検査方法とは

6)足のしびれへの5つの治療方法とは

7)治療後の2つの予後とは

8)足のしびれ改善に効果的だと考えられる6つの栄養素とは

9)足のしびれへ自分でできる5つの予防法とは

足のしびれの原因は脳から末梢神経まで幅広く、早期発見が重症度に影響する病気が多いので、症状に気付いたら早めに病院を受診するようにしましょう。