足の施術

「最近、足の甲を中心に、足の表面がピリピリする」という症状。しびれは「放っておけば、そのうち治る」と軽く考えられがちなものですが、実は体内の不調を表すサインでもあります。今回は足の甲の痺れの原因・病気の可能性・対処方法をお伝えします。



足の甲のしびれはなぜ現れる?3大原因と治療方法とは


 1)どんな症状が現れる?足の甲のしびれの代表的な症状

しびれとは、いわゆる「感覚のない状態」あるいは「その部分を動かすことができない状態」になります。足の甲のしびれの場合、以下のような症状が特徴として現れます。

(1)足の甲から指先にかけて動かしにくく、力が入らない

(2)感覚が鈍くなり、触ってもわからない

(3)じんじん、ピリピリという軽い痛みに似た感覚

 2)なぜ痛みが?足の甲のしびれの3大原因とは

(1)血行不良と神経圧迫 

正座をした時によく起こる足のしびれの症状は、足の血管が圧迫されることによって起こる血行不良と、同時に足の神経が圧迫されることで起こる末梢神経の麻痺です。これと同じように、正座をした後でなくとも、たとえば足の形に合わないサイズのきつい靴をはいたり、ゴムのきつい靴下をはいたりすることも、足の血行不良と神経圧迫の原因になります。「足を長時間同じ状態に固定する状況」は血行不良を起こすため、移動の少ない長時間の立ち仕事をする人にも起こりやすい症状と言えます。

(2)ビタミン不足、アルコール中毒による末梢神経障害

不規則な食生活や、毎日の飲酒量が多い場合に起こりやすいのが、体内の末梢神経の障害です。栄養バランスのとれた食事ではなく、インスタント食品やジャンクフードをはじめとする偏った食事を好む傾向において発生しやすいものです。特に忙しい現代社会においては、短時間での簡単な食事を済ませがちなため、ビタミン不足の人は増加傾向にあります。また、アルコール飲料も神経作用に大きな影響を与えます。アルコールは、少量でも神経作用を鈍らせる効果があります。毎日のように多量摂取していると、次第に日常的に神経作用が鈍くなっていきます。

(3)腰痛

足の甲のしびれの場合は、腰が原因の場合があります。それは、足と腰はつながった部位であることからも考えられる症状です。足の甲のしびれでお悩みの方の中には、ほかにも「腰が痛い」「腰から足にかけて痛い」などの自覚症状をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。足の甲以外に、他の部位にもしびれがあるのかどうか、自覚症状を冷静にとらえるとよいでしょう。

 3)試せる応急処置とは?足の甲のしびれへの対処方法

(1)足の血流を良くする

足の甲だけではなく、足の指や足首などの足全体へのマッサージや、お湯を張った洗面器に足を浸す「足湯」などをすると、血行促進につながります。しびれの原因となる神経の異常は、血管の異常をキャッチして発生するものです。そのため、血行が良くなると、足の神経も同時に回復されます。

(2)片足だけのしびれには要注意

もしも、足の甲のしびれが片方だけの足に発生したものであれば、脳からの異常指令の可能性があります。脳内の血管に異常がある場合は、両足ではなく左右どちらかの足に異常が現れます。これは、足の甲に限らず、足全体や手など、左右対称の部位であれば可能性は大きいものです。そのような場合は、たとえしびれの程度が軽くても、早めに病院へ行き、医師の適切な診断と処置を受けることをお勧めします。

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4)症状が続く場合は注意!考えられる3種類の病気とは

(1)浅腓骨神経麻痺(せんひこつしんけいまひ)

きつい靴や靴下をはき続けたり、長時間の立ち仕事や同じ姿勢での足の固定などで起こる血行不良によりものです。また、下半身への負担、圧迫が続く状態でも起こります。一時的なものであれば解消も時間の経過に任せることができますが、慢性的なものであれば神経そのものよりも筋肉が麻痺してしまっている可能性や、ほかの原因の可能性が疑われます。  

(2)椎間板ヘルニア・坐骨神経痛など

ヘルニアとは「骨と骨の間に存在するクッションがつぶれて横に出てしまい、それが神経に触れることで痛みが発生する」というものです。その神経の痛みが足に伝わり、足がしびれるという症状を引き起こします。腰には「腰椎(ようつい)」と呼ばれる脊椎が存在し、ここにヘルニアが発生すると腰痛の症状が現れますが、足の甲や足全体のしびれも現れます。また、「尾てい骨部分の打撲」などによって起こる症状が「坐骨神経痛」です。これは、ヘルニア同様に「腰から足の先にかけてしびれや痛みを伴う症状」が起こります。足の甲のしびれのほかに、腰に何かしらの症状や違和感を感じる場合は、この可能性が考えられます。

(3)脳血管障害による脳梗塞などの病気

脳は全身の司令塔です。その脳の血管に異常が発生すると、全身の神経に影響が出てしまい、特に左右どちらかの半身に麻痺が現れることがあります。もし、足の甲のしびれが左右どちらかのみであれば、脳梗塞や脳出血などの恐れがあります。脳は障害を起こしている血管の場所によっては迅速な処置が求められるため、片方のしびれが自覚症状として存在する場合は、すぐに診察が必要です。大きい総合病院であれば脳神経外科が最も早く処置できます。原因としては「たばこの吸いすぎや、アルコールの過剰摂取で血管がもろくなってしまう」ということが大きく上げられます。それ以外にも、ストレス性起因や長期にわたる不規則な生活が原因となる場合も少なくはありません。

 5)専門家での検査を!症状が続く場合に試したい検査方法

(1)レントゲンやMRIなどの画像検査

最も一般的に行われる初期段階の検査は、レントゲンです。もしも、骨に異常がある場合は、それが原因で神経に異常をきたしている可能性があります。費用は約2000円前後になります。もしもレントゲンに異常が見られない場合、さらに詳細に検査できるMRIを利用することになります。また、打撲や骨折のような外的な要因が見当たらない場合も、神経内科での受診がより詳しい検査を行うようになります。

脳疾患の疑いがある場合は、脳神経外科での受診と検査を行うようになります。MRIはレントゲンよりも精密な検査になるため、注射での造影剤の投与が行われます。検査における所要時間は、約30分前後が一般的です。費用は約5000円程度になります。

(2)神経伝導速度検査

神経内科、脳神経外科での検査になります。全身の運動や感覚は、脳神経から細かく枝分かれした末梢神経の機能によるところが大きいものです。「神経伝導速度検査」とは、しびれのような症状が発生している末梢神経の部分が、どの程度の感覚伝達力を持っているかを検査することで異常かどうかを判断できます。

方法は「検査したい末梢神経部分を2か所で微弱の電気刺激を行い、その2点の間の距離と伝導速度を測る」というものです。「運動神経伝達速度」と「知覚神経伝達速度」の2種類を測定することで、もし伝達速度が正常値よりも遅ければ、その末梢神経部分に異常が発生しているということになります。検査における所要時間は15分から30分程度です。費用は神経1部につき約1500円程度になります。

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6)病院で行われる可能性のある治療方法とは

(1)患部への圧迫を控える

病院での治療を受ける前には、極力きつい靴や靴下をはかないようにするなど、とにかく足の甲へ負担をかけないように気を付けましょう。

(2)ビタミン系の薬の服用

整形外科などでは、神経の回復のための投薬が一般的です。具体的な成分では、しびれに効くとされているビタミンB12やビタミンEがあります。病院での投薬治療を受けない場合でも、ビタミンB12やビタミンEを含む製品がドラッグストアで市販されています。費用はメーカーや製品によって様々なので、参考までに約30日分で約3000円前後と考えておくとよいでしょう。

(3)整体・カイロプラクティックでの治療

整形外科とは別のものになりますが、治療院での適切な足のツボ押しマッサージを受けることで、自宅でのケアも可能になります。保健医療ではないため、病院での治療とは費用が異なります。各治療院への問い合わせや料金確認が必要です。

7)日々の生活から改善を!足の甲のしびれへの3つの予防ポイント

(1)自分に合った靴を選ぶ

足の甲のしびれの原因の一つとなるのは、血行不良です。日常的な血行不良を解消するには、やはり自分の足のサイズだけでなく、形に合った靴を選ぶことがベストです。足の形は人によってそれぞれです。同じサイズであっても靴の形が自分の形と違えば、その靴は自分の足には合わないものとなります。最近は通販でも靴を購入できますが、やはり直接店頭で試着した上で、歩きやすさやフィッティングの具合を確かめるほうが良いでしょう。

(2)バランス良い食事・ビタミン系サプリメントの活用

これはすべての健康にもつながることですが、食生活は健康状態の鏡です。特に神経はビタミンと密接なかかわりがあるため、どの食材にどのビタミンが含まれているかを考慮したメニューを工夫すると良いでしょう。  また、年齢を重ねると、どうしても食生活だけではビタミンをはじめ、必要な栄養成分を補いきれなくなってきます。そのような場合には、サプリメントで補助することがおすすめです。あらゆる種類のビタミンが配合されたマルチビタミンや、ミネラル成分などプラスアルファ成分が配合されたサプリメントが、様々なメーカーから発売されています。

(3)適度な運動と足のマッサージ

仕事上、どうしても長時間の立ち仕事や同じ姿勢での作業が多い方は、空いた時間や休日を利用して適度なウォーキングをすることがお勧めです。ウォーキングであれば、忙しい毎日でも簡単に行うことができます。たとえば、「通勤時に家から駅までを自転車ではなく徒歩にしてみる」、「重い荷物を持たない程度の買い物であれば歩いてみる」など、日常の生活のワンシーンに取り入れるだけでも実行できるのです。ウォーキングは有酸素運動であり、足はもとより体内の血行促進につながります。しかも、自分のペースで行えるので、無理なくできます。また、入浴時の足のひざから下、足首から下部分のマッサージも効果的です。



今回のまとめ

1)どんな症状が現れる?足の甲のしびれの代表的な症状

2)なぜ痛みが?足の甲のしびれの3大原因とは

3)試せる応急処置とは?足の甲のしびれへの対処方法

4)症状が続く場合は注意!考えられる3種類の病気とは

5)専門家での検査を!症状が続く場合に試したい検査方法

6)病院で行われる可能性のある治療方法とは

7)日々の生活から改善を!足の甲のしびれへの3つの予防ポイント