女性の腰痛を検査する医師

腰痛は、主に男性より女性に多いとされています。女性特有の原因が様々生じているために起こります。では女性の腰の痛みや、原因、病気には何があるのでしょう。今回は女性の腰痛に焦点を当てて、原因や考えられる病気の可能性・対処方法をお伝えします。






腰が痛い・・!女性の腰痛の4大原因と治療方法とは


1)どんな症状?女性の腰痛の3つの種類と特徴

(1)女性の身体の特徴

男性より筋肉量が少ないことが挙げられます。そのため筋力が弱ければ様々な部位を支える力もないため、腰椎などの椎間板ヘルニアなどを起こすことがあります。

(2)ホルモンバランスの影響

ホルモンのバランスが崩れやすく、それが自律神経にも影響をおよぼすことがあります。ホルモンは周期的に変わるので、腰痛の特徴にもなります。

(3)冷え性の人が多い

冷え性はもともと男性より女性のほうが圧倒的に多いです。冷え性により血液の流れが悪くなると、筋肉が疲労しやすく、腰痛のもとになりがちです。

2)女性の腰痛の4大原因とは?

(1)老化現象

加齢がある程度進んでいる女性は、まず老化現象による腰椎の異常が考えられます。主な原因は椎間板ヘルニアであったり、脊柱管狭窄症であったりする場合が多くみられます。

(2)日常の生活

腰痛の原因で挙げられるもので多いのが急性腰痛症、いわゆる「ぎっくり腰」です。主に仕事などで重たい荷物を持ち上げたり、腰に負担をかけて腰回りの筋肉を急に動かすことで起こります。また腰痛が慢性に続く場合は、慢性腰痛病といい、日常生活の中で腰やその周りの筋肉に負担をかけることで痛みが慢性化します。

(3)腰に鈍痛を感じる場合

腰痛の特徴として、鈍痛がするのに加え、月経が長く続いたり不正出血がみられる場合には、子宮筋腫の可能性があります。長く症状が続く場合は、婦人科への受診をしましょう。

(4)差し込むような腰痛の場合

差し込むような腰痛や、安静にしていても痛みを感じる、また月経が重い場合には子宮内膜症の可能性もあります。生理周期に合わせて痛みなどが繰り返されるので、注意が必要です。症状に気になることがあればすぐ婦人科の受診をしましょう。

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3)痛みが続く・・考えられる3種類の病気

(1)椎間板の病気

椎間板の病気は、主に腰や背中などにずっと痛みが続いた場合考えられます。年齢と共に椎間板がすり減ったり圧迫されることで、椎間板ヘルニアや椎間板すべり症などの病気の疑いがあります。

(2)脊柱管の病気

同じように腰の痛み、また手足に痺れを伴う場合は、脊柱管狭窄症という病気が考えられます。先天性のものもありますが、主に加齢と共に多い病気です。破骨細胞と骨芽細胞のバランスが崩れた時起こりやすく、骨髄が通る道が狭くなる病気です。

(3)女性器の病気

危険なのは、子宮筋腫であったり子宮内膜症である可能性がある場合です。子宮内膜症は最初月経困難で重くなるのに加え、安静にしていても腰痛がある場合は要注意です。また子宮筋腫の場合は、腰痛と共に不正出血や月経量の増加がみられるため、このような症状が続く場合は婦人科を受診しましょう。また、更年期を迎えると腰痛が見られることがあります。

4)自分でできることは?女性の腰痛への3つの対処法

腰痛への対処法は、原因がはっきりしていれば自分で行えますが、全くわからないという場合には医師と相談し、腰痛への痛みの対処法を覚えておきましょう。

(1)ゆっくりと腰を動かす

坐骨神経痛などの原因がわかっている場合の腰痛は、その度合に合わせて腰を適度に動かすのがいいでしょう。散歩などを少しずつ始めてみるなど徐々に腰回りの筋肉を動かすのも大切です。

(2)お風呂によく浸かる

冷え性の場合の腰痛であればぬるめのお湯を張った浴槽にゆっくり浸かるのが効果的です。半身浴も有効とされています。この場合も腰が熱っぽい、腫れがあるという場合には避けて様子をみるのが良いでしょう。l

(3)タオルなどで温める

ぎっくり腰などの場合は応急処置として蒸しタオルなどでその部位を温めることで痛みが軽くなることもあります。腰が熱を持っている、腫れがあるなどの場合、この方法は避けたほうが良いでしょう。

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5)痛みが気になる場合に!専門家で行う3つの検査方法

(1)腰痛と手足の痺れなどがある場合

この場合は椎間板ヘルニア、すべり症、脊柱管狭窄症などの可能性があります。整形外科に受診して、レントゲンなどの検査を受けましょう。ヘルニアはMRIを撮ると判明します。

(2)腰と背部痛・背骨が曲がってきたなど

骨粗しょう症などの可能性があります。この場合も整形外科への受診をしましょう。尿検査や血液検査などが行われますが、骨吸収マーカーの検査は、この病気に有効です。

(3)安静にしていても痛い、腰痛の他に月経困難がある

この場合は婦人科を受診すると良いでしょう。鈍痛がする、安静にしていても痛い、月経痛が重いなどの症状では、超音波やMRIなどの検査が行われます。特に異常がない場合は、更年期障害が考えられます。

6)病気の場合に行う3つの治療方法とは?

(1)椎間板、脊柱管などの病気

脊髄まで神経を圧迫していない、進行形の痺れがない場合は手術せずまず保存療法を行います。またコルセットでの患部の安静、疼痛が激しい場合はブロック注射などを行います。

(2)骨粗しょう症の場合

日常生活指導と薬物療法が主になります。カルシウムの多い乳製品など、バランスのとれた食事をすることや、屋外歩行訓練などを行います。薬物療法でカルシウムの低下がある場合はビタミンDも処方されることがあります。

(3)女性器の病気の場合

子宮筋腫の場合で治療を必要とするのは、症状が強い、悪性の疑いがある、不妊の原因であるなどの場合に手術を必要としますが、全体でおよそ1割です。

それぞれの年齢や症状、妊娠の希望などによって治療法は異なります。また、子宮内膜症の場合はホルモンの働きをコントロールする薬物治療法が一般的です。月経が来ると悪化するため、常に妊娠しているような状態や、反対に閉経させた状態にする治療法がありますが、同時に副作用も多くあります。

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7)生活改善!腰痛への4つの予防習慣

普段から慢性腰痛に悩まされないように、ある程度予防することも大切です。

(1)バランスのとれた食事をする

骨粗しょう症や、加齢と共に腰の病気になるのを予防するためには、バランスの取れた食事を心がけることが必要です。カルシウムの多い乳製品の他、野菜や植物性タンパク質の含まれたものを十分摂りましょう。

(2)お風呂にゆっくり浸かるようにする

腰が疲れたなと感じたら、ぬるめのお風呂にゆっくり浸かるのも効果的です。血行を良くし、身体のリンパの流れもよくなります。

(3)長時間同じ姿勢を続けず、適度な運動をする

デスクワークなどで腰痛にならないように、長時間同じ姿勢を取らないこと、また無理のないストレッチや散歩など、普段から適度な運動を心がけることも大切です。

(4)規則正しい生活を心がける

更年期に差し掛かってくると生活習慣も見なおさなくてはいけません。毎日規則正しい生活を送るのもポイントです。






今回のまとめ

1)女性の方が筋肉量が少なく、加齢によって腰に負担がかかりやすいです。

2)女性ホルモンバランスの崩れによって、腰痛を引き起こす場合があります。

3)鈍痛や月経困難を伴う場合は、女性器の病気が考えられるので婦人科に行きましょう。

4)腰の痛みや痺れを伴う場合は、整形外科で適切な診断を受けましょう。

5)日常生活からバランスの取れた食事や入浴、姿勢などに気をつける習慣をつけましょう。