背骨のレントゲン写真を確認する医者

背中が曲がっている人を見るとだらしない印象を受けますが、背中が曲がっているのは本人の姿勢が悪いだけだと思っていませんか?もしかしたらそれは重要な病気が生じているせいかもしれません。ここでは、背中が曲がる病気について解説していきます。



背中が曲がるのは何かの病気?注意したい3大病気と治療方法


1)この痛みは病気?病気かどうかの見分け方・判断基準とは

背中が曲がる病気の人は、肩の高さ、肩甲骨の高さが左右で異なっている特徴があります。また、加齢と共に背中が曲がりやすくなります。一方で、身体が成長している過程にある10代にも背中が曲がる病気が生じる場合もあります。男性より女性の方が病気にかかりやすい傾向があります。

2)なぜ痛くなるの?背中が曲がる症状で考えられる3大原因とは

(1)筋力の低下

筋力が衰えることによって背中を支えきれなくなり、次第に曲がっていき、痛みを感じます。

(2)姿勢が悪い

パソコン、家事、立ち仕事などで長時間同じ姿勢でいることにより、血行が滞り、痛みが出ます。また、バッグやカメラなど、一方の肩に引っ掛けて重いものを持ち運ぶのも痛みの原因になります。

(3)骨が弱くなる

加齢により骨密度がスカスカになってくることで、ちょっとした刺激にも痛みを感じるようになります。

3)種類の解説!背中が曲がる症状で考えられる主な3種類の病気とは

(1)脊柱側弯症

脊柱を人体側面から見ると、重量のある頭部を支えたり、衝撃の吸収、バランスをとるためにS字カーブを描いています。そして、正面から見ると脊柱はまっすぐに伸びていますが、これが湾曲、あるいはねじれた状態になっていることを脊柱側弯症と言います。

・代表的な症状

脊柱側弯症になると、背中がでこぼこになる、へその位置が身体の中心からずれている、体をかがめた時に背中が盛り上がるなどの症状が現れます。しかし特に痛みは感じないことが大半です。

・考えられる原因

脊柱側弯症の原因は大きく機能性側弯症と、構築性側弯症の2つに分けられます。機能性側弯症は主に日常生活における姿勢の悪さや骨盤の傾斜が原因で起こります。構築性側弯症は特発性、先天性、神経・筋性、外傷性などに分かれ、それぞれ順に、原因不明、生まれつきのもの、脊椎や筋肉の病気によるもの、脊柱にできた腫瘍が原因のものとなります。そして構築性側弯症になった人の8割は原因不明の特発性側弯症です。機能性側弯症は一時的なもの、構築性は自然には回復しない慢性状態のものと言うことができます。

・応急処置としてできる対処方法

脊柱側弯症で腰が痛い場合には、横になると痛みを緩和できます。自分の楽な姿勢で休養を充分に取りましょう。

・専門家で行われる治療方法

軽度の脊柱側弯症では、コルセットを用いて治療に当たります。重度の場合は手術を行うことになりますが、注意しなければならないのは、手術を受けるとそれまでにも増して身体が柔軟に動かせなくなります。場合によっては上半身の自由がほぼきかなくなることも覚悟しておかなければなりません。

・日常からできる予防ポイント

脊柱が歪んでしまうのは筋力の低下によってS字カーブを正しく描けなくなってしまうためです。なので、ジョギングや水泳などの適度な運動を行い、筋力の維持に努めるようにします。そして、普段から姿勢を良くするように常に意識しておくことが肝心です。

Doctor and surgeon looking at a computer

(2)骨粗しょう症

骨粗しょう症は骨がもろくスカスカな状態になり、骨折が起こりやすくなることを言います。転んで手をついた、くしゃみをしたなどのちょっとしたことでも骨折するので注意が必要です。骨粗しょう症で骨折しやすいのは手首、背骨、足や腕の付け根になります。骨が弱まっている状態なので、骨粗しょう症の人が一度骨折すると、通常の人より完治に時間がかかります。

・代表的な症状

初期には痛みなどの自覚症状はありませんが、骨粗しょう症が進行してくると骨折しやすくなる他に、疼痛や背中が曲がって前傾姿勢になる、食欲がなくなってくる、食事が喉につっかえると言った状態になります。

・考えられる原因

骨粗しょう症は加齢に伴い現れます。18歳までにピークに達した骨密度は50歳前後で徐々に低下していきます。それは、年齢と共に体内にカルシウムを吸収する働きが衰えてくるためです。また、骨は常に新陳代謝を繰り返し、古い骨が壊れて新しい骨が作られていきます。しかし、この骨を壊す方が新しい骨を作られる方を上回って骨密度が低くなっているのが骨粗しょう症です。

・応急処置としてできる対処方法

痛みを感じた場合は消炎鎮痛剤を使用します。また、転んで骨折しないように、身の回りのものは片づけておきましょう。

・専門家で行われる治療方法

骨粗しょう症は食事療法、運動療法、薬物療法を併用して治療を行います。食事療法では最低でも800ミリグラムのカルシウムを摂取します。そして、ウォーキングなどの運動療法で骨密度の低下を保ち、薬物療法では食事療法と運動療法の効果を高めるために、骨密度の低下を抑えたり、カルシウムの吸収を増加させる薬物を服用します。

・日常からできる予防ポイント

骨粗しょう症はカルシウムを取ることで予防ができますが、このカルシウムの体内への吸収を助ける働きを持つのがビタミンDです。ビタミンDは紫外線を浴びることで体内に作られるので、日ごろから適度な日光浴を心がけましょう。

(3)ショイエルマン病

ショイエルマン病は思春期に起こり、女性よりも男性にやや多い病気です。若年性脊柱後弯とも呼ばれます。デンマークのショイエルマンと言う外科医が報告したことによりその名が付けられました。日本では珍しい病気です。

・代表的な症状

ショイエルマン病にかかると背中が曲がり、身体をひねる、曲げるなどの動作に支障が出ます。加えて背中と腰が痛み、疲労感を覚えます。

・考えられる原因

ショイエルマン病は背骨の前方部分が潰れる、あるいは背骨同士の間でクッションの役割を持っている椎間板が変形することによって身体の成長が止まる、鈍くなることで起こると考えられています。他にも遺伝による発症が認められることもあります。

・応急処置としてできる対処方法

肝心なのは出来るだけ安静にして、スポーツなどの身体を動かすことはしないように気をつけます。

・専門家で行われる治療方法

これ以上の悪化防止と矯正のために専用のサポーターを身につけます。1日16時間の装着が必要で、治るのに1、2年かかるとされています。さらに重いショイエルマン病の場合は手術で脊椎の変形を矯正します。また、身体の痛みには薬物を用いて治療を行います。

4)日常生活から改善を!症状への一般的な予防ポイント

(1)姿勢を良くする

例えば椅子に座る時は浅く腰掛け、両足を揃えて座るようにします。この時足を組んではいけません。足を組むと骨盤が歪み、脊椎が曲がる原因にもなるためです。

(2)筋肉をつける

特に腹筋、背筋を鍛えると、背筋を伸ばした時に疲労を感じにくくなり、姿勢の維持がしやすくなります。自分の負担にならない範囲で鍛えるようにしましょう。



今回のまとめ

1)この痛みは病気?病気かどうかの見分け方・判断基準とは

2)なぜ痛くなるの?背中が曲がる症状で考えられる3大原因とは

3)種類の解説!背中が曲がる症状で考えられる主な3種類の病気とは

4)日常生活から改善を!症状への一般的な予防ポイント