デスクでカルテを記入している女医

普段生活している中で、ふと首を上に向けると痛みが走るという症状が出る人はそれほど少なくないと思います。首の骨は重い頭を支え続けているので、歪みやズレが起きやすい箇所だと言われています。今回は上を向くと首が痛い原因と改善方法をご紹介します。



上を向くと首が痛い?考えられる病気の可能性と3大原因とは


1)首の痛みにも種類がある?代表的な2種類と特徴の違いとは

(1)頸椎に炎症を起こしているもの

首の骨は頸椎というリングのような形をした7つの骨で構成されており、体の中で最もよく動く場所とされ炎症を起こすと首を曲げたり上を見ると痛くなることがあります。首の骨や関節は最もよく動く場所とされているので、炎症が生じやすい箇所とされています。

(2)首の神経のダメージ

首の骨である頸椎の間には頚髄という太い神経が通っており、何らかの原因でこの神経が圧迫されることにより痛みがでてくることもあります。この場合、痛みだけでなく手足のしびれや足のもつれなどの症状もでてきます。

2)どんな症状が現れる?上を向くと首が痛い場合の代表的な症状

骨の歪みなどにより上を向くと首が痛いという症状がある場合、神経や血管が圧迫され筋肉が収縮して肩こりや目の疲労感を伴うこともあります。それは血行を悪くすることにも繋がるので、しびれや冷え症、食欲不振へと繋がっていくことも考えられます。放置すると体全体に影響が出てくるので首の痛みを感じたら放置せずにすぐに治療することをお勧めします。

3)なぜ痛みが?上を向くと首が痛い場合の3大原因とは

(1)姿勢の問題

長時間のデスクワークやスマホの見過ぎにより、湾曲している背骨が真っすぐになってしまうこともあります。背骨がストレートになると、首の骨がうまく動きにくくなり、上を向いただけで痛くなるという症状がでます。

(2)強い圧力が加わったため

寝違えのように首の向きを長時間後ろに倒すと首に負荷がかかり、骨や筋肉、神経に炎症が起きます。そのため少し首を動かすだけで痛みが走るようになります。バレーや体操などの首をよく振る運動により骨のずれや筋肉の炎症で痛めてしまうこともあります。

(3)ストレスによるもの

ストレスは交感神経を活発にする働きがあり、筋肉が収縮してしまいます。重い頭を支えている首の筋肉が硬直してしまうと、首こりや肩こりの原因になります。毎日のようにストレスを積み重ねていくと首こりがひどくなり、首が重さを感じるような痛みが出て来ます。これにより上を向くという動作をするだけで負担がかかり痛みが生じます。

Woke up with nasty pain this morning

4)試せる応急処置はあるの?症状への対処方法とは

(1)蒸しタオルで首を温める

首の筋肉が硬直していることが原因で痛むのであれば、筋肉を柔らかくして血行をよくすることで改善されるでしょう。そのためには熱い蒸しタオルを凝り固まった箇所に当てると良いと言われています。蒸しタオルを当てると一時的に筋肉が硬直しますが、温度が下がるにつれて、筋肉も柔らかくなり血行が促進して溜まった老廃物が流されていきます。蒸しタオルは水で濡らしたタオルをしぼり、電子レンジで500ボルト~600ボルトで1分かければ出来上がります。

(2)首にマフラーかタオルを巻く

首に炎症が起きているのであれば無理にストレッチやマッサージをすると悪化する可能性があるので安静にするのが一番です。なるべく首の負担を減らすにはコルセットを巻くのがいいですが、ない場合はマフラーかタオルを固めに巻けば多少なりとも負担は減ります。

5)これって病気?病気かどうかのチェック・判断基準とは

首を上に動かすだけで痛くて、その箇所を温めて血行を良くしても、あるいはマッサージを受けてもまったくよくならいという場合は、骨や関節に異常が出ているということが考えられます。また、強いストレスが原因の場合は自律神経失調症となり湿布やマッサージ、コルセットは有効的ではありません。ストレスを軽減して副交感神経を通常のはたらきに戻さないといけないので、心療内科などの協力が必要の場合もあります。

6)症状が続く場合は注意!考えられる3種類の病気とは?

(1)ストレートネック

長時間のパソコン業務や、腰を丸くして顔を突き出した状態で長時間スマホを観続けると、S字だった背骨が真っすぐになってしまいます。背骨がS字でないと重い頭を骨で支えることが困難になり、首の痛みや肩こり、頭痛、ひどい場合だとヘルニアになる場合もあります。ストレートネックは病名ではなく状態を指しますが、矯正しないと日常生活に影響が出てくるので早めの治療が必要です。

(2)頸椎椎間板ヘルニア

首の部分にある背骨のことを頸椎と言い、リング状の7つの骨で形成されています。その間には椎間板という軟骨があり、衝撃を抑えるクッションとして機能しています。日常生活で姿勢が悪いことや、激しいスポーツ、加齢でこの椎間板が後ろに飛び出し脊髄や神経を圧迫して首を上に向けるなどの動作をするだけで激しい痛みが襲います。他にも肩のこり、だるさなどの様々な症状に悩まされます。

(3)自律神経失調症

慢性的なストレスにより、交感神経に異常が出て、筋肉が収縮してしまい肩こり、首こりが出てきて悪化すると首を動かすだけで痛くなってしまいます。ストレスは血行や臓器の機能も低下させてしまいます。仕事や人間関係などあらゆるところからストレスを受けやすい現代において無視できない病気です。

Stethoscope in hands

7)早期検査を!症状が続く場合に試したい検査・治療方法

(1)検査方法

首の痛みの原因に覚えがない場合は総合病院で診てもらうことをお勧めします。神経や内臓器官の異常が原因の可能性もあるからです。首の痛みの他にも倦怠感や吐き気などの症状がある場合は尚更です。MRIなどの精密検査を受けて原因を突き止めましょう。頚椎だけの検査費は3割負担で問診などを含めて6000~10000円弱です。他に体全身の異常を突き止めるのに効果的だとされる採血や採尿も行われることもあります。

(2)治療方法

ヘルニアやスポーツなどで首を痛めた場合、軽いものであれば安静にするのが負担もかからず治りも早くなります。どのように安静にすべきか整形外科や整骨院で指示を受けるようにすると良いでしょう。症状によって、患部に張る湿布や痛みを抑える頓服などが処方されることもあります。

また、なるべく首を動かないようにコルセットを出してくれる場合もあります。頚椎椎間板ヘルニアになった場合、整形外科に診てもらうのが一般的ですが、神経に影響しているということで最近は脳神経外科で診察を受ける例が多いです。初めは鎮痛剤や、マッサージなどを施して経過を見ますが、痛みやしびれがまったくとれないとなると手術療法を考えないといけないこともあります。

一昔までは喉元から切開して骨を固定する手術が行われてきましたが、今では首の前方から内視鏡を入れてヘルニアを取り除くのが一般的です。これにより、椎間板が悪くなる後遺症のリスクの確立が減ったとされています。料金は3割負担で25万円ほどです。

8)日常から改善を!上を向くと首が痛い症状への予防習慣とは

(1)姿勢に気を付ける

長時間のデスクワークや顔を突き出してスマホを観るという習慣を続けると背骨に悪影響が出て首凝りや痛みに繋がるので、意識的に顎を引いて背筋を伸ばすように心がけましょう。また、作業が少し疲れてきたと感じたら休憩を取り、軽く背伸びや前屈、肩入れをすることをお勧めします。

(2)ストレスを溜めない

ストレスは筋肉を収縮して肩こりや首凝りの原因となり、悪化すると動かすだけで痛くなります。仕事や人間関係に疲れ、ずっと我慢し続けると様態は悪化するばかりなので、一旦自分の好きなことに集中することや、旅行などをして気分を落ち着かせることが大事です。

ストレスの根本的な原因が分かるのであれば、自分自身をそこから遠ざける勇気も時には必要です。それは例えば、長年勤めていた会社から転職することや、住んでいる地域から引っ越しすると言った環境を変えるということです。



今回のまとめ

1)首の痛みにも種類がある?代表的な2種類と特徴の違いとは

2)どんな症状が現れる?上を向くと首が痛い場合の代表的な症状

3)なぜ痛みが?上を向くと首が痛い場合の3大原因とは

4)試せる応急処置はあるの?症状への対処方法とは

5)これって病気?病気かどうかのチェック・判断基準とは?

6)症状が続く場合は注意!考えられる3種類の病気とは?

7)痛みが気になる場合に!専門家で行われる可能性のある検査・治療方法

8)日常から改善を!上を向くと首が痛い症状への予防習慣とは