患者の背中に聴診器をあてるナース

忙しい日々に追われ、身体の痛みを疲れのせいにして片づけてしまうことがあります。でも、もしかしたらその痛み、病気のサインかもしれません。

内臓の病気が身体の痛みとして現れることがあります。今回はその中でも背中が痛い症状が右側に現れる原因や対処法をお伝えします。



背中が痛い!右側に現れる2大原因と6つの病気


1)背中の痛みの3つの種類

背中の痛みの原因は、大きく分けて3つです。

(1)筋肉痛

(2)骨の異常

(3)内臓疾患

1.2の痛みは、障害がその部分に直接痛みとして現れますが、3は直接関係のない臓器や器官の病気によって背中に痛みが現れます。

そのため、なかなか気づきにくいのが特徴です。

2)背中の部位別の痛みの特徴

(1)背中の左側の痛み

背中の左側にある臓器のトラブルの可能性があります。心臓、胃、膵臓の病気が考えられます。

それぞれの病気によって、症状はかわってきます。

(2)背中の右側の痛み

背中の右側にある臓器のトラブルの可能性があります。肝臓、胆嚢などの病気が考えられます。

それぞれの病気によって、症状はかわってきます。

(3)背中の中央の痛み

膵臓、腎臓の病気が考えられます。その他、姿勢が悪いため背骨に負担がかかり痛むこともあります。

それぞれの病気によって、症状はかわってきます。

(4)背中の上部の痛み

筋肉痛、尿路結石、腎結石、尿管結石が考えられます。それぞれの病気によって、症状はかわってきます。

3)背中が痛い症状が右側に現れる2大原因

(1)背中の筋肉疲労

それほど激しく痛まず、「背中が重い」、「鈍い痛みを感じる」といった症状が現れる。

(2)身体の右側にある内臓の病気の可能性

身体の右側には、肝臓、胆嚢といった内臓があります。背中の右側が痛む場合、これらの病気の疑いがあります。

Two doctors are discussing medical history

4)背中が痛い症状が右側に現れる2つの症状

(1)背中の右側の痛み

黄疸、発熱、食欲不振、吐き気、嘔吐、腹痛、風邪に似た症状

(2)背中の右側から右下の痛み

黄疸、吐き気、嘔吐、下血、尿の色の変化、白い便。

5)背中が痛い症状が右側に現れる場合に考えられる6つの病気

(1)肝炎

肝炎は3つに分類されます。

・急性肝炎―突発的に発症し、一過性の肝炎。

・慢性肝炎―6ヶ月以上症状がおさまらな肝炎。

・劇症肝炎―一週間から十日で死に至ることが多い肝炎。

<主な症状>

背中の右側の痛み

全身の倦怠感

発熱、食欲不振、吐き気、嘔吐、黄疸など

(2)肝臓癌

<主な症状>

背中の右側の痛み

おなかの張り

腹部のしこり

(3)胆石症

<主な症状>

右肩から背中の右側にかけて、響く様な痛みを感じる。

みぞおちから右上腹部の激しい痛み。

吐き気、嘔吐、黄疸、尿の色の変化。白い便。

(4)胆嚢炎

<主な症状>

右肩や背中の右側の痛み

みぞおち、肋骨下あたりの痛み

場合によっては、腰痛を感じることもある

高熱、吐き気、嘔吐、黄疸、

(5)胆嚢癌

<主な症状>

背中の右側の痛み

おなかの上の方の痛み

黄疸

おなかの右上の方のしこり

全身の倦怠感、腹痛、発熱、食欲不振、体重の減少

(6)胆管癌

<主な症状>

背中の右側の痛み

おなかの上の方の痛み

黄疸

おなかの右上の方のしこり

全身の倦怠感、腹痛、発熱、食欲不振、体重の減少

Patient tells the doctor about her health complaints

6)背中が痛い症状が右側に現れる場合にすべき8つの検査方法

症状によって診察を受ける科がかわります。痛みが明らかに表面的なものであれば、整形外科を受診します。

安静にしていても痛む場合は病気の疑いがあるので、内科を受診します。ここでは病気の疑いのある内科での検査方法をご紹介します。

背中の痛みは原因が一つではないため、検査は欠かせません。

(1)血液検査  

感染症、各種内臓疾患、数値を調べる

(2)尿検査  

数値を調べる

(3)レントゲン検査

(4)MRI検査

(5)整形学検査  

神経に異常がないか、圧迫がないかを調べる

(6)触診

腫れの有無、熱を持っているかなどを直接触って調べる

(7)動診  

身体を動かすことで、痛みと痛みの原因を調べます

(8)視診  

皮膚の色、左右の違いを調べます。費用は受ける検査によって異なります。

7)背中が痛い症状が右側に現れる場合にすべき治療法

背中が痛い症状が右側に現れる場合、病気が疑われる場合が多くあります。まずは検査を受けるようにしてください。

ここでご紹介する治療法は、検査結果で「異状なし」と判断された場合のみ、検討するようにしましょう。

ストレイン・カウンターストレイン

筋肉の不調を改善させるオステオパシー(自然療法)のテクニックです。1人でも行えるようですが、最初はきちんとした施術を受けることをおススメします。

整体院で受けることができますが、すべての医院で受けられる施術ではないので、確認してから行くようにしましょう。

empty nurses station

8)背中が痛い症状が右側に現れる場合への4つの予防ポイント

ここでは、背中が痛い症状が右側に現れる場合に考えられる病気の予防という観点から、予防ポイントを考えていきます。

(1)肝臓のための食事

<避けたい食品>

・卵、乳製品、肉類、小麦粉類

高たんぱく、高脂肪な食べ物の消化は、肝臓の負担になるため食べ過ぎないようにしましょう。

・揚げ物

高酸化脂質、トランス脂肪は肝臓に有害なため食べ過ぎに注意しましょう。

・食品添加物、農薬を使った食べ物

解毒、排出を受け持つ肝臓の負担となるため、できるだけ避けるようにしましょう。

<積極的に摂りたい食品>

・大豆製品

大豆に含まれるサポニン、が、過酸化脂質を抑えて肝臓を再生し、肝機能を正常にする。

・牡蠣、アサリ、シジミなどタウリンが豊富な食べ物

タウリンには、肝臓に溜まった中性脂肪を肝臓の外へと排出し、機能を高める働きがある。

(2)胆嚢のための食事

<避けたい食品>

・糖分の多い食品

甘いお菓子や果物など糖分の多い食品は、胆汁に含まれるコレステロールを増やし、胆嚢に負担をかけます。

・高脂肪の食品

脂肪の消化吸収を助けるため胆嚢の働きが活発になるので負担がかかる。

<積極的に摂りたい食品>

・野菜、海藻類、キノコ類

食物繊維が多い食品は、コレステロールの排泄を促し、胆嚢炎や胆管炎のリスクを減らしてくれます。

・緑黄色野菜

緑黄色野菜に含まれるβカロテンは体内でビタミンAに変わり、免疫細胞を増加させます。このため、胆嚢炎、胆管炎を引き起こす細菌感染を予防することができます。

(2)生活習慣

・食べ過ぎ

過剰な栄養の処理を必要とするため、肝臓に負担がかかるので注意しましょう。

・ストレスをためない

ストレスがたまると臓器を動かす副交感神経がうまく働かないため、肝臓、胆嚢の働きが悪くなります。

・アルコールを控える

肝臓は体内に入ったアルコールを分解してくれます。飲み過ぎは肝臓に負担をかけ、様々な病気の原因となるので注意しましょう。

(3)睡眠習慣

寝不足は自律神経のバランスを崩し、内臓に負担をかけます。特に肝臓は、起きている間にたまった老廃物を処理してくれるので、ゆっくり休むことが大切です。

(4)運動習慣

肝臓は酸素を多く消費する臓器なので、肝臓には、有酸素運動が良いといわれています。

ウォーキング、ジョギング、水泳など、できれば毎日30分くらい行いましょう。

無酸素運動(短距離走、腕立て伏せ、筋肉トレーニング)は、乳酸菌をつくり出し、それを処理する肝臓に返って負担をかけてしまいます。

どんな病気も早期発見が大切です。

「痛み」というせっかくの身体からのサイン、見逃したくないですね。

規則正しい生活、バランスの良い食事、適度な運動…、病気予防のため、日常生活に心を配りながら、身体の変化にも気をつけていきたいものです。



今回のまとめ

1) 背中の痛みの3つの種類

2) 背中の部位別の痛みの特徴とは

3) 背中が痛い症状が右側に現れる2大原因

4) 背中が痛い症状が右側に現れる2つの症状

5) 背中が痛い症状が右側に現れる場合に考えられる6つの病気

6) 背中が痛い症状が右側に現れる場合にすべき8つの検査方法

7) 背中が痛い症状が右側に現れる場合にすべき治療法

8) 背中が痛い症状が右側に現れる場合への4つの予防ポイント