Two doctors are seriously talking in the examination room

運動をしている時などに、筋を痛めた経験を持った方もいることと思います。体の筋を痛めてしまうと日常生活に支障をきたし、色々と不都合が生じてしまいます。ここでは、体の筋が痛い場合に注意するべき病気と原因について解説していきます。



体の筋が痛い理由って?要注意の病気と3つの原因とは


1)そもそも筋とは何?構造や役割とは

腕や足を伸ばした時にピンと張っている部分がありますが、この部分を筋といいます。または腱とも呼ばれます。筋は筋肉と骨とを接合する役割を持ち、白色で伸縮性はほぼありません。ちなみに靭帯は骨と骨を接合している組織です。

主に関節周辺が腫れて痛みます。特にアキレス腱は痛みの生じることが多い部位です。また、体を少しでも動かすと激しい痛みを引き起こす場合もあります。

2)どうして痛むの?痛みの3大原因とは

(1)腱が炎症を起こしている

腱の耐えられる強度以上に強い負荷がかかると、周辺組織と腱の間に摩擦が生じ、それが原因で組織が壊れて痛みを生じます。具体的には走る、跳ぶといった動作を繰り返し反復すると腱が腫れて炎症を起こします。また、腱に切り傷や圧迫によって傷がついた場合も痛みが発生する原因になります。

(2)ストレス

精神的にストレスがかかることで、痛みを感じる伝達路の過大興奮、そして痛みを抑制する伝達路の異常抑制が起こり、強い痛みを感じるようになります。

(3)腱が断裂する

加齢によって腱が日々の摩耗に耐えられなくなり断裂して痛みを生じます。加齢以外にも、スポーツ、肉体労働時や重いものを持ち上げるなど、力をいきなり入れると腱が断裂することも多くあります。

3)試せる応急処置とは?病気のリスクがないかもチェックを

痛む部位は極力動かさずに安静にしましょう。また、患部を温めマッサージをすると痛みが収まる可能性があります。

筋の痛み以外にも全身が広範囲にわたって痛む、頭痛、睡眠障害、関節周辺の痛みや腫れなどの症状が見られた場合、病気の可能性があります。

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4)症状が続く場合は注意!考えられる3種類の病気とは

(1)線維筋痛症

線維筋痛症は腱の他に、関節や筋肉がこわばり、痛み、疲労感、倦怠感、睡眠障害、抑うつなどを生じる病気です。男性よりも中年の女性に多く見られますが、原因ははっきりとしていません。線維筋痛症は家族内で発生しやすい傾向がありますが、遺伝的な要因は認められないとされています。

(2)腱炎

腱が痛みを伴う炎症を起こした状態を腱炎と言います。中高年になると腱にダメージを受けやすくなるため腱炎が発生する確率が高まります。ただし、スポーツなどで激しい運動をしていると若い人でも腱炎になることもあります。似たような名前の病気に腱鞘炎がありますが、これは腱を覆っている腱鞘と腱が擦れ合って炎症を起こす病気であり、腱炎とは別物です。

(3)上腕二頭筋腱断裂

上腕二頭筋は力こぶを作る筋肉です。この筋肉は上端が2つに分かれていて、外側を長頭と言い、長頭腱と呼ばれる長い腱が肩甲骨の関節部分に繋がっています。もう片方は短頭と言い、こちらは肩甲骨の烏口突起に繋がっています。この腕の腱が切れてしまった状態を上腕二頭筋腱断裂と言います。

5)専門家での検査を!痛みが気になる場合への検査・治療方法

体の筋に異常が見られたら一度整形外科で診断してもらいましょう。

(1)検査方法

・線維筋痛症

痛みが現れた部位とパターンを確認し、圧痛点を探し出して病気の診断を行います。圧痛点は全身に18か所ありますが、11か所以上に圧痛を認められる場合が線維筋痛症の一つの目安になります。

・腱炎

行っているスポーツ、服用薬、痛みを生じた部位の損傷履歴などの問診、痛みの強い部位への身体検査が行われます。さらに詳しく調べる場合はレントゲン検査、MRIなどを用います。

・上腕二頭筋腱断裂

長頭腱が完全に断裂している場合、力こぶの位置がひじ関節あたりにできるので診断は容易です。部分的な断裂では特徴があまりないため、関節腔に専用の内視鏡を挿入し、関節内部の状態を調べる関節鏡検査が用いられます。

(2)治療方法

・線維筋痛症

基本はアセトアミノフェン、筋弛緩剤、抗うつ剤などの薬物や、患部を温める温熱療法などによって痛みを取り除く方法が用いられます。線維筋痛症は原因が特定されていないため、痛みの緩和に主眼を置く治療を行います。

・腱炎

基本は安静を第一にし、固定、アイシングなどの保存療法で治療を行います。炎症がひどい場合には副腎皮質ステロイド注射で痛み、炎症の軽減を図ります。ただし、副腎皮質ステロイド注射は繰り返すごとに腱が弱くなっていくので注意が必要です。

・上腕二頭筋腱断裂

腱炎と同じく、炎症が治まるまで安静にすることが一番大切です。痛みの程度によっては消炎鎮痛剤の使用も行われます。特に炎症を抑える効果があるのはプロピオン酸系の内服薬です。

6)生活習慣から予防を!体の筋が痛い症状への予防習慣とは

日頃からの運動をすることによって筋力がつき、腱炎のリスクを軽くできます。その際、運動前のウォームアップを忘れずに行い、腱に負担がかからないように適度な休憩を挟むようにします。十分な睡眠をとる、ストレスを溜め込まず趣味などで発散するなども大切です。



今回のまとめ

1)そもそも筋とは何?構造や役割とは

2)どうして痛むの?痛みの3大原因とは

3)試せる応急処置とは?試したい対処方法とは

4)症状が続く場合は注意!考えられる3種類の病気とは(重要テーマ)

5)専門家での検査を!痛みが気になる場合への検査・治療方法

6)生活習慣から予防を!体の筋が痛い症状への予防習慣とは