Female doctor speaking examination results using the PC

背中や腰、膝などの関節が日常のちょっとした動作で傷むなど、全身の関節痛に悩まされた事はありませんか?軽い関節痛だからと放置すると、思いもよらない病気が隠れている事があります。今回は、そんな「全身の関節痛」の原因や対処方法などをご紹介します。



全身の関節が痛い原因って?要注意の病気と7大原因とは


1)そもそも関節とは何?構造や役割とは

関節は、骨と骨を繋ぐ部分を指し、人間の場合全身で約350ヶ所程の関節があります。筋肉と連動してなめらかに動く事によって、手足を動かしたり、腰を曲げたりなどの動作が可能となります。また関節には軟骨があり、軟骨の弾力性によって、私たちは痛みを感じる事なくスムーズな動作ができるのです。

2)どんな症状が現れる?全身の関節が痛い場合の代表的な症状

関節痛は、その関節に痛みが生じる事で、筋肉痛や傷を負ったときなどの痛みとは違った痛みを感じます。身体の中で、体がきしむような独特な痛みを感じます。関節への負荷や、加齢に伴って痛みが生じる事も多いのですが、全身に関節痛の症状が出た場合には、病気が隠れている可能性もあり注意が必要です。

3)どうして痛むの?痛みの3大原因とは

(1)日常生活での負荷による関節痛

関節は、体を動かす為に必要不可欠なものですが、私たちが実感している以上に多く動いています。日常の些細な動作でも、全身の関節を動かしていますし、姿勢の維持の為に無意識に動かしている事も多くあります。日常生活の動作によって負荷がかかり痛みを生じる事も多く、多くの場合は一時的なものの為、休息をしっかりととる事によって回復します。

(2)スポーツによる関節痛

スポーツでは全身を使う動作が多いですが、これもまた関節の炎症や痛みを引き起こす場合があります。また、日常生活での動作に比べて負荷がかかる時間は短いものの、激しく動かす事も多い為集中して負荷がかかり、痛みを引き起こす事も多いのです。普段から鍛える事を心がけ、また運動をした後はしっかりと休ませる事によってある程度予防する事が可能です。

(3)加齢に伴う関節痛(変形性関節症)

加齢に伴う関節痛は、正式には「変形性関節症(へんけいせいかんせつしょう)と言いますが、年齢を重ねる事によって骨と骨の間のクッションの役割を果たしている軟骨組織がすり減り、関節を曲げた時に骨同士が接触する事によって痛みを生じます。軟骨のすり減りが原因である為、身体を休ませても回復はしづらく、また長期的に症状が続く事も特徴です。この場合は、若い頃からのケアが重要ですが、病院での治療によってある程度症状を緩和する事ができます。

4)試せる応急処置とは?試したい対処方法とは

(1)安静にする

身体を動かす為に必要な部分である為、まったく動かさないようにするのは難しいですが、少しでも安静にして動かさないようにする事で、症状を和らげる事ができます。疲労や負荷による関節痛の場合は、しばらく安静にする事で回復していきます。加齢や病気に伴う関節痛の場合には、根本となる原因を解決するまでは痛みが続く事もあり、病院での受診が必要となります。

(2)冷やす・温める

関節痛の場合、時間の経過に伴って温めるか冷やすかの対処が変えた方が良いと言われています。通常は、痛みが出た箇所を入浴などで温め血の循環を良くし、関節をやわらかくする事によって痛みが軽減されますが、これは慢性的に続いている場合など、痛みが出てからある程度時間が経過している場合に有効です。

ただし、炎症を起こしている場合や、患部に熱が溜まっている場合には熱を取る為に冷やす事が必要な場合もあります。判断に迷う時は、無理に対処せず迷わず病院で診察を受ける事をおすすめします。

(3)マッサージ

関節痛の場合のマッサージでは、痛みが出ている所を弱く、ゆっくりとマッサージする事で血流が改善され、痛みが和らぎます。ただし、無理をするとかえって症状が悪化してしまう恐れもある為、痛みを強く感じるようであれば中止してください。また、原因や症状によってマッサージの方法も異なる場合がある為、医師に相談した上で行う事が望ましいです。

Young women are suffering from low back pain

5)これって何かの病気?病気かどうかの判断基準とは

激しい運動をした後や、家事などで普段より多く動いた場合など、原因がはっきりとしている場合は一時的なものである事が多い為、心配は不要です。ただし、痛みが長く(数日程度)続く場合や、明らかに激しい痛みの場合には病気が隠れている場合もある為、医療機関での受診が必要です。判断に迷う場合には迷わず病院へ行きましょう。

6)症状が続く場合は注意!考えられる4種類の病気とは

(1)風邪

風邪を引いた場合は全身に倦怠感があり、また痛みを生じる事もあります。筋肉痛と共に、全身に症状が出る為に動く事が辛くなる程の場合もある為、安静にする事が重要です。市販の風邪薬で様子を見ても良いのですが、症状が強く辛い場合には、風邪であっても病院を受診する事をおすすめします。

(2)関節リウマチ

関節リウマチは、軟骨組織が破壊される事によって、骨と骨がぶつかり痛みが生じる病気です。最終的には軟骨がほとんど無くなってしまい、骨同士がくっついてしまう為に身体を動かす事ができず、寝たきりや車いす生活になってしまう事もあります。

30代から50代の女性に多く見られ、全身で症状が見られる場合が多くあります。また、痛みと共に腫れが生じる事も特徴で、痛みが6週間以上の長期に渡って続く場合には注意が必要です。また、微熱が出たり、倦怠感や気分の沈みも見られるなど風邪の症状と似ている為、判断が難しい場合があります。症状が長期に渡って続き、また関節に腫れがみられる場合などには関節リウマチを疑います。

(3)繊維筋痛症

繊維筋痛症(せんいきんつうしょう)は、全身の広い範囲に渡って痛みを感じているにも関わらず、検査などを行っても原因が分からない場合に線維筋痛症と診断される事があります。検査でも原因が不明な為、「詐病」(さびょう)や「怠け病」と言われる事もありますが、痛みが生じている以上誤解であると言えます。過去には「結合織炎」や「結合織炎症候群」とも呼ばれましたが、現在はこの「線維筋痛症」に統一されています。

日本ではここ30年ほどで認知されていますが、原因が不明な為に、対症療法(原因となる病気に対してでは無く、出ている症状を和らげる治療)となっているのが現実です。

(4)痛風

痛風は、食生活や運動不足などの乱れた生活習慣によって引き起こされる生活習慣病の一種です。血液中の尿酸(にょうさん)という物質が増加し、関節や腎臓などに溜まって結晶化する事により臓器や関節を刺激し、発作として激しい痛みに襲われたり、腎臓の機能などが低下したりします。このような症状を総称し、「急性関節炎発作」とも呼ばれます。50代、60代の中高年世代の男性に多く見られ、患者の約90%が男性です。

7)専門家での検査を!痛みが気になる場合への検査・治療方法

関節痛の場合は、内臓系の病気に伴う痛みである場合を除いて、基本的には「整形外科」を受診します。

(1)検査方法

血液検査が行われる場合が多くありますが、リウマチなどの場合には症例によっては血液検査で結果が出ない事もあります。この場合には、目視や触診などで診断を行う場合や、CTやMRI、レントゲンといった磁気や放射線による画像検査によって診断を行う場合もあります。

検査内容によって費用は大きく異なりますが、初診で画像診断なども行った場合で、概ね3,000円から10,000円程度必要となる事が多いでしょう。

※上記費用計算は、保険3割適用の場合です。負担割合によって異なります。

(2)治療方法

原因となる病気によって治療方法は異なりますが、飲み薬や湿布薬などで痛みを和らげる治療が行われる事が多く、電気や超音波を使った理学療法が行われる事もあります。また、ストレッチやトレーニングによる運動療法、サポーター、コルセットによる装具療法の他に、症状が酷い場合には人工関節を入れるなど、手術による治療が行われる場合もあります。

8)生活習慣から予防を!全身の関節が痛い症状への予防習慣とは

関節痛では、上記のように様々な原因が考えられますが、その原因の多くの割合を占めるのが加齢に伴う「変形性関節症」や「関節リウマチ」です。関節痛の潜在的な原因として、肥満や運動不足などがあげられる為、日ごろから生活習慣を意識する事によってある程度予防する事が可能です。

関節に負担を掛けない為に、減量を行ったり、体の冷やしすぎに注意し、同じ姿勢を長時間とり続けたり、外出用の靴が自分に合っているかを見直したり、歩き方を意識したりする事でも負担を軽減する事ができます。また、運動を行う時は張り切り過ぎず、段階に応じて適切に休息をとる事で、体全体への負担を軽減する事ができます。



今回のまとめ

1)そもそも関節とは何?構造や役割とは

2)どんな症状が現れる?全身の関節が痛い場合の代表的な症状

3)どうして痛むの?痛みの3大原因とは

4)試せる応急処置とは?試したい対処方法とは

5)これって何かの病気?病気かどうかの判断基準とは

6)症状が続く場合は注意!考えられる4種類の病気とは

7)専門家での検査を!痛みが気になる場合への検査・治療方法

8)生活習慣から予防を!全身の関節が痛い症状への予防習慣とは