足首を検査しているドクター

足首は負担がかかりやすく、一度痛めてしまうと日常生活に大きな支障が出ます。中にはそのまま放っておくと関節が変形し、動かなくなってしまう病気の可能性もあります。ここでは、足首の関節が痛い場合の原因と病気について解説していきます。



足首の関節が痛い場合には?要注意の2大原因と病気とは


1)そもそも関節とは何?構造や役割とは

(1)関節とは

関節とは骨と骨を接続している部分を指します。関節には可動関節と不動関節があり、前者は骨同士が隙間を持って接しており、この2つが可動できる状態にあるものを言います。後者は骨同士が結合組織によって固定されて動かないものを言い、例として頭蓋が挙げられます。一般的に関節と言う場合、可動関節のことを言います。

関節は関節包という膜で覆われ、そこが潤滑油の役割をする滑液で満たされています。関節部分の2つの骨の先端は、骨同士がぶつかって傷つかないようにクッションの役割をする軟骨で覆われています。

(2)どんな症状が現れるか

主に患部が腫れて炎症を起こし、痛みを感じます。また、普通に歩く、立ち上がるなどの動作もままならなくなる場合もあります。

2)どうして痛むの?痛みの2大原因とは

(1)組織の劣化

関節にある骨の先端の軟骨が加齢などによって劣化し、周辺が炎症することによって引き起こされます。また、加齢によって骨が弱ってくるとその分足首に負担がかかり、関節痛にかかることが多くなります。

(2)過度の運動

スポーツで関節の連続的な酷使を続けて過剰な負荷、圧力をかけることを常態としていると、滑液包が炎症を起こして腫れあがり、痛みを生じます。また、滑液包の炎症により、関節内に潤滑油の役割を持つ体液が異常に分泌されます。

3)試せる応急処置とは?試したい対処方法とは

患部を冷やすことで、腫れと痛みが治まる場合もあります。あるいはあまり歩き回らずに安静にすることも1つの対処法です。

※上記の処方はあくまでも対処方法となります。違和感が続く場合は、速やかに専門医へ相談をしましょう。朝起きた時に足が動かしにくく感じる、歩行が困難になる、食欲不振、気だるさなどの症状が現れたら病気の疑いがあります。

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4)症状が続く場合は注意!考えられる3種類の病気とは

(1)変形性足関節症

関節部の軟骨がすり減って関節に痛みを生じる病気を変形性関節症と言います。変形性関節症は多くの場合膝に症状が現れますが、時に足の関節に症状が発生することがあります。これを変形性足関節症と言います。変形性足関節症になると、歩く時に痛む、足首の関節が腫れる、関節の動かせる範囲が制限されるなどの症状が引き起こされます。男性よりも女性に多い病気です。

(2)足関節滑液包炎

関節の骨と骨の間にある隙間は滑液で満たされています。この滑液を包み込んでいるのが関節包です。足関節滑液包炎とは、この関節包が炎症を起こして腫れや痛みを生じている状態を指します。炎症の原因は関節に負荷をかけすぎることにあります。

(3)関節リウマチ

発症は30、40代に多く、性別で言うと女性の罹患率が多い病気です。関節リウマチは早期治療が重要な病気です。関節の違和感が2週間程度続いたらこの病気の可能性があるので直ちに専門医に診察してもらいましょう。症状が進行すると関節部の骨同士が接着して関節を動かすことができなくなります。

5)治らない場合は専門家へ!試される可能性のある検査・治療方法

(1)検査方法

・変形性足関節症

症状がいつ起こったのか、どんな時に痛むのか、過去の関節についての病歴などの問診がされます。そして、レントゲン検査で関節にある軟骨がすり減っていないか、骨棘の状態などを診断します。より詳しく調べる時にはMRI、CTが用いられる場合があります。

・足関節滑液包炎

足首の状態を見るために超音波検査を行います。腫れあがった部分に滲出液が認められたら足関節滑液包炎の可能性があります。

・関節リウマチ

関節リウマチの検査には血液検査が用いられます。一例として、血液中の赤血球が沈下する速度を図る検査方法によって、リウマチで患部が炎症を起こしているのかどうかを診断します。または、関節液を調べます。関節リウマチになると関節液が白く濁り、粘性が低下する特徴があるためです。

(2)治療方法

・変形性足関節症

基本は安静を第一にし、痛み止め、湿布、症状がひどい場合には痛みを確実に取り去るために関節固定術、人工関節手術を行います。

・足関節滑液包炎

足首の関節に負担をかけるスポーツは控え、患部の炎症を抑えるために安静にします。正座も足首に負荷を与えるので気をつけます。炎症が重度の場合はステロイド薬の注射で炎症を抑えます。必要であれば局所の圧迫処置も行われます。または溜まった滑液を注射器で除去します。

・関節リウマチ

関節リウマチの治療は症状の完治ではなく、症状が治まった状態になることを目的としています。治療の基本は薬物療法です。痛みを緩和する消炎鎮痛薬、免疫異常を治す抗リウマチ薬などがあります。治療の中心は抗リウマチ薬です。ただし、抗リウマチ薬の効果が現れない人も一定数出てきます。その場合は別の抗リウマチ薬に切り替えて様子を見ます。治療が遅れるほど薬の効きが悪くなるので、早期治療が求められます。

6)日常生活から改善を!足首の関節が痛い症状への予防習慣とは

関節は使わないでいると動きが悪くなり、痛みが生じやすくなります。なので、関節に負荷がかかりにくい水中ウォーキング、ヨガなどの適度な運動を行うと関節痛の予防になります。その際運動を始める前にストレッチをして、足首をほぐしておくと良いでしょう。

また、関節痛の予防にはグルコサミンやコンドロイチンといった栄養素が効果的です。グルコサミンが含まれている食品はきのこ、干しエビ、山芋など、コンドロイチンが含まれている食品は納豆、オクラ、うなぎなどがあります。



今回のまとめ

1)そもそも関節とは何?構造や役割とは

2)どうして痛むの?痛みの2大原因とは

3)試せる応急処置とは?試したい対処方法とは

4)症状が続く場合は注意!考えられる3種類の病気とは

5)治らない場合は専門家へ!試される可能性のある検査・治療方法

6)日常生活から改善を!足首の関節が痛い症状への予防習慣とは