医者のミーティング風景

くるぶしに限らず、足首全般は怪我をしやすい箇所です。また、その可動範囲も広く、日常生活上の移動等で使用頻度も高いため、安静にするのも困難です。

今回はその足首の一部である、内くるぶしに起こる痛みの原因や関連する病気について紹介をします。



【くるぶし痛】この内くるぶしの痛みはなに?4大原因を解説


1)内くるぶしの構造ってどうなっているの?

そもそも足首の構造は、脛骨(足の内側の太い骨)、腓骨(足の外側の骨)、脛骨と腓骨を支えるかたちで、その2本の下側に位置する距骨で構成されています。そして、脛骨の下端部で膨らんでいる部分が、内果(内くるぶし)、腓骨下端部が外果(外くるぶし)です。

そして、その骨の周りを腱(骨と筋肉を繋ぐもの)や靭帯(骨と骨を繋ぐもの)、神経が覆っているのです。このことから、足首の構造のなかに、他の部位に比べ、筋肉や脂肪がほとんどないため、保護機能が少なく、怪我をしやすいのです。

2)どんな痛み方が現れる?代表的な3種類の症状とは?

色々な症状が挙げられますが、痛み・腫れている・赤くなっている(炎症している)、などの症状が見受けられることが一般的なようです。足首には、神経や靭帯、腱というような重要なものが集中している箇所とも言えます。そのため、それらのいずれかを損傷したり、疲労が蓄積したりすることで症状が発生します。

3)原因をチェック!内くるぶしの痛みの4大原因

内くるぶしの痛みに関連する原因をいくつかお伝えします。ご自身の症状と比べてみましょう。

(1)筋肉の炎症

くるぶしにも少なからず筋肉はあり、足首の稼働を補助しています。この内くるぶし周りの筋肉が炎症を起こすことで、痛みが生じるのです。原因は、運動で酷使した場合や長時間の立ち仕事による疲労の蓄積で、筋肉痛のような状態になります。ただの筋肉痛程度であればアイシングや痛み止め作用のあるシップで痛みは引きますが、数日続くようであれば別の原因が考えられますので、病院受診をお勧めします。

(2)捻挫

明らかにくじいた場合を除き、知らず知らずの間にひねっている場合は、翌日以降と時間をおいてから痛みが発生します。この時間差が原因究明を困難にするのです。足首を外側にひねれば外くるぶしが、内側にひねれば内くるぶしに痛みが発生します。特に女性の場合は、ヒールでひねってしまうケースが多いようです。こちらもアイシングや湿布が効果的ですが、小さな痛みだからと処置をとらないでいると、悪化させる危険もあるので、ご注意ください。

(3)支帯の損傷

くるぶし周辺で、腱や神経を束ねている部分を“支帯”と言います。外くるぶしから前方にかけてを伸筋支帯とよび、内くるぶしのかかと側には屈筋支帯があります。炎症は、ランニングやジャンプ等の足首を使うスポーツや日常動作で起きることが多いです。また、車の運転でも負担がかかるため、ドライバー職や休日の長距離ドライブ等でも痛めやすいです。

この部位を痛めてしまった場合は安静にすることが第一です。支帯は足の動きに大きくかかわる部位でもあるので、ここを痛めた場合は整形外科等の受診をしてください。

(4) 何らかの病的疾患

内くるぶしの後ろ側には、内果動脈とう血管が走っています。ここに血栓が詰まってしまうことで発症する急性動脈閉塞症という病気があります。血栓により、血流も止まってしまうので、痛みや感覚麻痺、細胞の壊死が起きるのです。痛みはなくとも、なんとなく足がだるかったり、重い感じがしたり、色が紫っぽい場合には早期に病院受診をしましょう。

4)試せる処置はあるの?痛みへの対処方法とは?

(1)アシシング・湿布貼付

足に痛みが出る場合は、腱や靭帯等を損傷している場合がほとんどです。動かしたときに痛みを感じるような場合は、アイシングや鎮痛作用のある湿布を張って様子を見てみましょう。なお、湿布を使用する場合には、炎症や損傷による痛みの可能性が高いので、温湿布でなく冷湿布を使うようにしてください。患部を温める効果のある温湿布では、症状を悪化させてしまうことになります。

(2)テーピング等で患部を固定する

足首は、可動域がとても広いため、歩くだけでも損傷個所にダメージを蓄積してしまいます。そのようなときには、テーピングで固定することで、負担を軽減することが出来ます。軽度の捻挫程度には効果的と言えます。

(3)痛みが続くようであれば早期の受診を行う

上記の(1)、(2)の応急処置をしても痛みが引かない場合は、整形外科への受診をしましょう。痛みはあるが、歩けるから大丈夫というような自己判断は危険な場合もあります。専門医にいつから痛み、どの程度続いているのか、どのような応急処置をしているのか等を伝え、診断を受けてください。

Osteopathic Council

5)これって何かの病気?病気かどうかの判断基準とは?

見た目で以上を判断する場合は、普段のご自身の足の色(肌の色)が判断基準となります。普段と比べて、やや赤みがあれば炎症を起こしている可能性が考えられます。また、一部が紫色のような色をしていれば、血栓による閉塞を起こしている可能性もあります。

基本的に体が紫っぽい色になる場合は、血流が滞っている、酸素循環が滞っている可能性が高いので、そういった場合は危機感を高く判断すべきです。そのため、慢性的な痛みやけだるさ等も判断基準となります。異変を感じた日から数日たっても状態が変わらないのであれば、病院受診を行いましょう。

6)違和感が続く場合は病気のリスクも?考えられる病気とは?

(1)腱や靭帯等を損傷している

足首の大半を占める各靭帯や腱を損傷している可能性があり、異変が続く場合は、損傷個所の拡大や損傷度合いが強まっている可能性があります。

(2)血管に閉塞や異変が起きている

急性動脈閉塞症のような体のどこかで出来た血栓が、内くるぶし近くの血管まで流れてきて、そこに詰まってしまうことで血管を負債でしまうことで発生します。これは、文字通り急性となりますが、症状が出るまでに時間がかかる場合もあります。症状のサインは、閉塞部位の変色、足の重さやけだるさが現れます。

7) 専門家での検査を!症状が気になる場合への検査・治療方法

基本的には、整形外科への受診をするのが良いでしょう。時々、整体か整形かを迷う場合がありますが、整形外科ではレントゲンを撮って、足の状態を正しく確認をすることが出来ます。整体では触診が基本となるので、原因が明確でない場合は、まず整形外科を受診して状態を正しく把握することから始めましょう。

治療期間は、症状の発生個所にもよりますが、数日で治るものからしっかりとリハビリ治療を行うものと幅が広いです。足が動かせないということは、とても不便なことだと思います。違和感を感じ、処置をしてもそれが継続する場合は即座に病院受診を行いましょう。

8)生活から改善を!内くるぶしの痛みへの予防習慣とは?

基本的には、普段の生活の中に運動を取り入れることとストレッチを運動後や寝る前に行うことが重要と言えます。普段から腱や靭帯を動かしておくことで、突発的な運動時にもダメージは少なく抑えられます。

日常生活の場面では、信号が変わるときや電車に間に合わないとき等に(普段運動しない方が)走ったり、階段を急いて昇降することで捻挫や靭帯等の損傷を招く恐れがありますので、ゆとりを持って行動することも予防策としては大切な事です。また、仕事終わり後に足首をゆっくり回したり、伸ばしたりストレッチをすることで、足首をやわらかくと持つことや異変に気付きやすくなるでしょう。



まとめ

1)内くるぶしはその構造上怪我をしやすく、症状が慢性化しやすい

2)内くるぶしには、重要な腱や靭帯が多くあるので、損傷した時には適切な処置が必要

3)痛みには、アイシングや鎮痛作用のある湿布が効果的

4)病院受診の際には、整形外科を選択するようにする

5)普段から軽度の運動やストレッチを行うことで、怪我をしずらい体を作れる