腰をおさえている女性

お腹が痛いとか腰が痛いという事は頻繁に起きることかもしれません。お腹と腰が同時に痛くなるという経験はあるでしょうか?現れたことのない痛みが現れると心配になりますよね。

そんなお腹と腰が同時に痛くなる症状についてご紹介します。



【6大原因】お腹と腰が痛い?同時にくる痛みの原因を解説


1)お腹と腰が同時に痛い?どんな症状が現れる?

お腹とはいえ、現れる腹痛にはいろいろなものがあります。下腹部が痛くなったり、右だったり、左だったり、みぞおちだったり。その痛みの場所によって病気が違ったりします。腰痛も同様です。どこが痛いかによります。

腰も右側が痛いのか左側が痛いのか、腰全体が痛いのか、背中側が痛いのか。腰痛の場合は関連痛の可能性が高いので、腰痛から病気を見抜くのは難しいです。腹痛と腰痛以外にも、胸やけ、げっぷ、吐き気、嘔吐、冷や汗、血尿、血圧の急激な低下などが同時に起こったりもします。そこからわかることはさまざまな異常や病気です。では、どんなものがあるのかご紹介します。

2)考えられる原因とは?お腹と腰が同時に痛い場合の6大原因

(1)腎臓や直腸の病気

腸の中でも主に直腸に異常がある場合や腎臓に病気がある場合に左の下腹部痛が起こります。腎臓に何かある場合には、腹痛が重くなくても腰痛が強く出たりもしますし、腹痛という感じよりもお腹に違和感のある感じのこともあります。

内臓疾患の中でも腰痛が関連痛であるという事に気づきにくいのも腎臓や直腸の疾患の場合が多いと言われています。

(2)泌尿器や腸の病気

どちらの臓器も下腹部に存在します。そのため腹痛を感じる場合、下腹部に痛みが現れます。下腹部にある臓器の中で泌尿器関連の臓器は腰の神経回路とのつながりがとても強いため、腰に関連痛が非常に出やすいです。

(3)胆嚢周辺の異常

胆嚢に何かしらの異常がある場合、腰痛と一緒に右のわき腹が痛みます。胆嚢の近くの肝臓にも何かしらの異常がある場合は、右の肩にも痛みを感じることがあります。沈黙の臓器と言われる肝臓。痛みがあるという事は症状がかなり進んでいることもあり得ますので、早めの病院の受診が必要になります。

(4)虫垂炎

簡単に言うと、盲腸です。盲腸の位置は下腹部の方にあります。そのため、腹痛はおへその周辺から右下にかけて痛くなります。それと同時に腰痛を感じることもあります。

(5)心筋梗塞の可能性

心筋梗塞といえば、胸の痛みと思われがちですが、腹痛と腰痛を一緒に発症する場合もあります。人によっては腰の方に強い痛みを感じることもあるので、心臓疾患だと気付かないこともあります。心臓の神経経路と腰の神経経路が同じ神経幹を通っているために腰痛が起こってしまうと考えられています。腹痛の方は胸の痛みを感じたときの関連痛と言う風にみられています。

(6)胃炎や潰瘍の可能性

潰瘍の中で腰痛と腹痛を併発する場所は、胃と十二指腸潰瘍があります。潰瘍の場合、みぞおちの辺りに痛みを感じるのがほとんどです。腰に痛みが必ず出るか、というと個人差があります。痛みの強さにも個人差がありますが、腰が痛くなる場合もあります。

3)できる処置はある?自分で試したい対処方法とは?

痛くてしょうがない時に、鎮痛剤を飲むなどして痛みを和らげる方法はあります。ですが、お腹と腰が同時に痛い場合はたいてい、内臓疾患が関わっています。内臓は外から見えるものではありません。病院に行ってしっかり検査をしてもらうことをおすすめします。

手遅れになる前に、早期発見できることがとても大切になります。症状が軽いうちに、お薬で治るうちに悪いところが見つかれば不幸中の幸いなのです。ですので、同時に痛みを感じることがあった場合には早めに病院を受診することを強くおすすめします。

Doctors meeting

4)これは何かの病気の可能性も?考えられる4種類の病気とは?

(1)尿路結石

この病気は女性に比べ男性に2~3倍起こりやすいと言われている病気です。尿路というのは、腎臓の尿路部分、尿管、膀胱、尿路の4つのことをいいます。その4つの部分にできる結石の事を、腎結石、尿管結石、膀胱結石、尿道結石といいます。

結石の8割が尿の中のシュウ酸カルシウムやリン酸カルシウムでできたカルシウム結石です。あとの2割が尿の中の尿酸、リン酸、マグネシウムなどでできたものになります。

それらの成分が小さな結晶になり、結晶が成長して固まったものが尿路につまる病気になります。尿路結石の症状は、突然痛みが襲います。背中からわき腹にかけて激痛が走ります。冷や汗や嘔吐、血尿などの症状も同時に起こります。痛みは、一定の時間で痛みが起こったり止んだりするのが特徴で、痛みが起こっているときは激痛なのに、止んでいるときには全く気にもならないというのが痛みの特徴になります。

(2)胃潰瘍・十二指腸潰瘍

胃から分泌される胃液の中の胃酸や、ペプシンという成分が胃や十二指腸の粘膜を消化してしまい、粘膜の組織を壊してしまう病気です。胃潰瘍と十二指腸潰瘍はできる部分が違うので、違う病気と思われがちですが本質的には同じものとされています。症状は、みぞおち辺りの痛み、胸焼け、げっぷ、吐き気、不快感、嘔吐などがあります。

みぞおち辺りの痛みは、空腹のときに痛みを感じることが多く、食事をすると痛みが軽減するのが特徴です。潰瘍が進行してしまうと、背中の痛みや胸の痛みを発してきます。潰瘍が粘膜にある血管を損傷している場合、吐血、便に血が混じるということもあり得ます。これらの症状が現れた場合症状がかなり重くなっている場合が多いです。

吐血してしまった場合は、薄い黒色をしています。血が混じった便は道の舗装などに使われるコールタールのような真っ黒な色をしているのが特徴です。胃や十二指腸の潰瘍は急に発生します。様々な原因がある中、ストレスが一番強く関係しています。最近よく耳にするピロリ菌も関係しています。

(3)腹部大動脈瘤

腹部大動脈瘤は、腹部大動脈に部分的なこぶができる病気です。こぶを治療せずに放置しておくと、徐々に大きくなっていきます。腹部大動脈瘤は、大動脈瘤の中でも最も割合が大きいとされる病気になります。

症状としては、おへそを中心にお腹を触った時に、規則正しく動くこぶがあることで気付くことが多いです。こぶが大きくなってくると、腰の神経や骨が圧迫されるために腰が痛くなったり、こぶによる腹痛が起こったりするので、お腹と背中が痛くなったりします。

こぶのせいで腸や腎臓へ血流が悪くなるので、いろいろな消化器官に症状が出たり、腎臓の機能が低下したりします。腹痛や腰痛が続く、痛みが強くなるなど感じたら動脈瘤の破裂する前兆かもしれません。動脈瘤が破裂してしまうと、激しい腹痛が起こります。お腹の中で出血が起こって、血圧が急激に低下しショック状態になってしまい、そのまま間に合わなければ死に至ってしまうこともあります。

(4)女性特有の月経に関する病気

女性が下腹部と腰が同時に痛むときには月経が多く関係していることが多いです。月経に関係のある症状は、月経前症候群といわれるものと月経前不快気分障害、そして月経困難症です。月経前症候群は、月経の始まる3~10日前位から、体や精神に現れる様々な症状です。月経が始まると症状が軽くなったり、嘘のようになくなっていきます。

ひどい人になると普段の生活にも影響が出てしまうほど症状が重くなることもあるので、婦人科での治療を行う場合もあります。月経前不快気分障害は、やはり月経が始まる3~10日前に起こります。月経前症候群とは違い、月経前不快気分障害は精神的な症状が強く現れるのが特徴です。

この月経前不快気分障害も婦人科での治療を行う場合があります。月経困難症は、月経前に現れるものとは違い、月経中に身体や精神に現れる症状です。一般的には生理痛と呼ばれるものではあるのですが、鎮痛剤では効き目がなかったり、一般社会生活に支障をきたしたりする場合もあります。

※以上の3つの症状に対して見られる体の症状として代表的なものが、下腹部の重だるさと痛み、頭痛、肌荒れ、むくみ、疲れやすさ、眠さ、手足の冷え、食欲の減退または過食、便秘や下痢などになります。

そして精神的な症状の代表的なものが、イライラ感、怒りっぽさ、無気力感、気分の落ち込み、不安感、集中力がなくなる、興奮しやすくなってしまう、悲しくなる、緊張感、絶望感などです。たかが、と思われがちですが、該当してしまうと非常に辛く厳しいものです。婦人科に相談することをおすすめします。

5)症状が続く場合は速やかに受診を!検査・治療方法とは?

(1)検査方法

病気によって異なります。胃や十二指腸が原因の場合、バリウムによる胃や十二指腸のX線検査をする場合もありますが、多くの場合、胃カメラでどのような状態かを確認します。尿路結石の場合、X線などで結石の大きさがどの程度のものか調べます。

腹部大動脈瘤の場合、普段からの動脈硬化と糖尿病の検査が重要になります。また、超音波検査、CT、大動脈のレントゲンなどを取ります。月経が関係するような状態であれば、月経の始まる前に症状が出るのでわかりやすいと思います。ですので、どのような症状がどのような時期に出るのかをきっちり把握し、婦人科を受診しドクターに相談しましょう。念のため、子宮のエコー検査やがん検診を行うこともあるでしょう。

(2)治療方法

胃や十二指腸の場合は、食事療法や飲み薬でよくなる場合が多いです。食事指導や投薬を受けることが多いでしょう。尿路結石の場合は、尿と一緒に結石が自然に排出されるのを待ちます。

なるべく早く出てくるのを促すために、尿管の緊張を緩め、結石を通りやすくする薬を使ったりもしますが、ほとんどの場合、水分をよく摂ったり、縄跳びをしたり階段を上り下りしたりして運動で結石が早く出てくるのを待つこともあります。

腹部大動脈瘤の場合、外科的な手術が行われることになります。大動脈瘤の発生した血管は切除し人工血管に交換されます。動脈瘤が破裂してしまうと、手術は格段に難しくなります。女性特有の症状の場合、お薬で症状が軽くなるものもあります。お薬が処方される場合が多いでしょうが、もしも別の病気が見つかってしまえば、その病気に合った治療を行うことになります。

6)日常からできることはある?お腹・腰の痛みへの予防習慣とは?

(1)リラックスタイムを作る

女性の月経関係で腹痛や腰痛が現れているときは、気持ちがイライラしたりします。イライラするときほど気持ちも体も辛いですよね。そんな時はリラックスして体をいたわるようにしましょう。

アロマテラピーやハーブティーなど香りで癒されてみたり、アロマキャンドルでゆっくりできる時間を作るととっても効果があるでしょう。

(2)バランスのとれた食事

ビタミンやミネラル、体にいいとされる栄養素を積極的に摂取したり、豆類や野菜、海藻、魚や肉類などのたんぱく質などをバランスよく摂り、糖分の高い甘いもの、ケーキや和菓子などばかり摂ったりしないこと、また塩分や脂肪分の多いものばかりを摂取しない。そして、インスタント食品や、カフェインの多いもの、ばかりを摂らずに、アルコールも飲み過ぎには注意しましょう。

(3)体を冷やさない

体を冷やさないという事は、体を温めることが大切であるという事です。特に、おへその下の下腹部と腰を温めることで痛みの軽減につながります。腹巻をしたり、カイロで温めたり、全身を温めるために入浴は湯船につかるのも効果的です。

ただ、カイロで温めるのは睡眠時は避けましょう。低温やけどを起こす恐れがあります。体が冷えないようにするために、冷たい飲み物を避けたり、冷たい食べ物ばかり食べないことも重要です。

(4)軽く運動をする

全身を使う運動は血行をよくするので最適です。ウォーキング、水泳、ヨガ、ストレッチなど、毎日ほどほどに続けられるものがいいでしょう。激しい運動をしなくてもいいのです。体が辛い時は無理をしないようにしましょう。自分に合った運動を見つけることは体の調子を整えます。



まとめ

1)お腹と腰が同時に痛い時の原因は6つあり、内臓系が関係することが多い

2)お腹と腰が同時に痛い場合は、痛みを甘く見ずに病院を受診することが重要である

3)関係している病気は大きく分けて4つの病気を疑うべきである

4)検査と治療方法は病気によって大きく違うが、症状が早期で発見された場合お薬などの内服で治療が可能である

5)お腹と腰が同時に痛い場合、日常からできる対策は生活のリズムを整えることと運動をして体の健康に努めることが重要である。